日本での仮想通貨実用化への道を追う



世界では仮想通貨の実用化が確実に進んでおり、日本でも仮想通貨の決済が実際に行われる店舗が増えつつあります。仮想通貨に対する知名度は上昇の傾向にありますが、一方でデメリットを懸念する声も多く、充分な実用化には進んでいません。

南アフリカや中国などの新興国では仮想通貨の決済や、ビットコインATMの設置も広く浸透しています。

日本での実用性に迫っていきましょう。

新興国の仮想通貨事情を紹介する

仮想通貨を生活に導入することになっても、まずは他国から仮想通貨事情を学ばなければいけません。新興国における仮想通貨の使い道を参考にして、日本でもどのように扱えるかを考えることが第一です。

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南アフリカの仮想通貨事情を紹介する

南アフリカでは中央銀行から仮想通貨に対して「自主規制機関」の発足が発表されました。

自主規制機関は非政府組織であることから、仮想通貨の急速な発展に対応できるようになっています。そのため、仮想通貨が持つ測り知れないポテンシャルをつぶさないように、仮想通貨産業の保護のために設立したと言え、国が仮想通貨に対して前向きな立ち位置をとっていると言えます。

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南アフリカでは2018年に新たに「Sygniacoin」という仮想通貨取引所が開設されることが発表されており、またLunoやAVATRADEなどの取引所も設立されているので、国内で仮想通貨が広まる環境は充分に整っています。

南アフリカのケープタウンではBlockchain Academyと呼ばれるブロックチェーンの教育機関も2015年に設立されているので、国をあげて仮想通貨とブロックチェーンの実施に力を入れていることが伺えます。

実用化に至るには知識も身に付けるべきであり、南アフリカは初心者から経験者まで幅広い層が教育を受けられます。

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また、南アフリカの国民も仮想通貨に対して高い関心を持っていることをMYBROADBANDが発表しています。

この記事では、仮想通貨を持ったことがない人が2018年内に仮想通貨に投資をするかどうかについて書かれています。

対象にしているのはこのMYBROADBANDの読者なのであらかじめ興味を持っている方たちではありますが、約8割が仮想通貨に投資をしたことがあると回答。また、投資したことがないと回答した人の中でも2018年内に投資をしたいと回答した人がおよそ半分いたことから国民に高い関心があるといえます。

5月に公開された記事ですのでここに書かれている数字とはまた変わっていて、さらに高い浸透率になっていると考えられます。今後の発展にも大いに期待できます。

インドネシアの仮想通貨事情を紹介する

インドネシア政府は、仮想通貨の持つリスクの大きさに対して警鐘をならしており、「仮想通貨での取引を控えるように」との声明を出しています。

しかし、インドネシア国民への仮想通貨への反応はそれとは逆に動いています。仮想通貨への認知度は非常に高いものであり、株式市場にも匹敵する規模になっています。

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また、2014年には仮想通貨取引所のINDODAXが設立されて、インドネシア人が仮想通貨を購入しやすくなっています。

2018年6月にはインドネシア商業省にて仮想通貨は商品とみなされて、合法的に取り扱える環境が整うようになっています。INDODAXは国内の大手コンビニエンスストアIndomaretと提携を組んで、コンビニでビットコインを買えるようにしました。これにより国民に対してより馴染みのあるものになりました。

インドネシア政府の規制に反して国内市場が拡大しているのは国民が仮想通貨に対してネガティブなイメージを持っていないことがあります。これからの仮想通貨に国民が期待を持てているととらえられます。

中国の仮想通貨事情を紹介する

中国でも仮想通貨は普及していますが、2017年9月にICOの禁止勧告を出すなど、仮想通貨に関連する犯罪を防ぐために厳しい規制を設けています。仮想通貨がマネーロンダリングに悪用される懸念もあり、また仮想通貨は特定の国家で管理されないお金なので、どうしても規制という形での管理が必要です。

また、中国政府は外貨が増えすぎないように、5万ドル以上の外貨交換を禁止しています。

そのため、富裕層は自分の資産を仮想通貨に換えて保持しようとする動きがありました。

しかし中国政府としては、自国の通貨を仮想通貨に両替されてしまうと、富裕層が資産を海外に移動させてしまい、中国内での経済が衰退してしまうことを避けたいでしょう。自国の経済を守るため、仮想通貨やICOに対して厳しい規制を実施していますが、ほかの新興国と同様に仮想通貨の普及は少しずつ進んでいます。

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2018年8月には中国とリップルの提携が発表されて、13億もの中国人をターゲットにしたプラットフォームの利用を目指しています。
その10月には中国の裁判所である深国仲案例精选にて、ビットコインが財産として認められることが発表されました。

依然として仮想通貨を「通貨」としては認めていない中国ではありますが、保有や仮想通貨におけるブロックチェーンやプラットフォームとしての機能は国が認めていることになるので、実用化に大きく進んでいくと考えられます。

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新興国と比較して日本の仮想通貨の実用化について探る

仮想通貨の技術は世界規模で評価されていますが、悪用されるリスクも非常に高いので、完全な普及に至らないのが現状です。日本における仮想通貨の実用化についても探ってみましょう。

日本の仮想通貨に対する法規制を知る

日本でも仮想通貨に対する法規制が整いつつあり、2016年3月より仮想通貨に関する法案が立案されています。

金融庁による業務改善命令が仮想通貨取引所に下されているものの、他国に比べて規制は緩やかです。2018年11月にICOの規制検討が発表されていますが、全面的な禁止には至らずに投資家の保護を目的としています。

ICOのリスクを懸念し、値上がりに惑わされない運用のために今後も法整備は進んでいくでしょう。

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日本の仮想通貨に対する税制を知る

日本では仮想通貨に関する所得は雑所得として分類されて、日本円に換金または仮想通貨の決済を利用した際に納税の義務が発生し、他にもマイニングで仮想通貨を所得した時にも申告の義務があります。

仮想通貨で利益を得るのであれば、納税の知識も身に付ける必要があります。

所得に応じて税率も高くなり、最大で55%の税率が設定されています。他国と比較して日本は高めの傾向にありますが、確定申告について対応する税理士も増えています。

株や投資信託の税金が一律で20%と設定されていることに対して、仮想通貨は配当所得や不動産所得などの課税所得に該当せず、雑所得として分類されているため税金が高めの傾向にあります。

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国民生活においての仮想通貨への理解度を考える

仮想通貨はITリテラシーの高い層にとっては将来性に期待されていますが、そうでない場合はお金儲けの手段として捉えられてしまいます。

日本でもビットコインATMの設置は増えていますが、2018年時点では10台程度であり、新興国と比較すると圧倒的に劣ります。

日本でキャッシュレス化は進んでいますが、総決済額におけるキャッシュレス決済はおよそ2割であり、まだまだ目に見えないものへの抵抗があるのではないかと考えられます。

そのため仮想通貨へのイメージは投機的なものであり、実用から離れているのが現状だと考えられます。

他国との大きな違いはここにあると考えていて、仮想通貨に対しての最初の印象が投資であったり、取引所の流出事件であったりしたため、仮想通貨に対して「通貨」という側面を大きく見がちです。

仮想通貨に限らず、新しい技術が理解されるには時間が必要であり、長期的な視野を持って仮想通貨を運用することが大事です。

日本の投資目的でない仮想通貨実用化事例を紹介する

日本ではビットコインATMの数は少ないですが、決済目的での実用化は進んでいます。ビックカメラでは仮想通貨ビットコインの決済に対応するようになりました。

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2014年9月には日本ブロックチェーン協会が設立して、国内でブロックチェーンが浸透する環境が整いつつあります。

南アフリカの例で述べたBlockchain Academyのように、海外ではブロックチェーンや仮想通貨に関する教育が展開され、リップルネットワークに参加する銀行も世界規模で増えています。

日本でもリップルネットワークに参加する銀行は多く、そして日本ブロックチェーン協会によって仮想通貨の技術を学べる機会は今後も増えるでしょう。

日本の仮想通貨実用化について著名人たちは語る

日本では仮想通貨について語る著名人も増えており、関連する書籍も数多く出版されています。仮想通貨の実用性に期待する著名人はますます多くなるでしょう。

日本国内における仮想通貨の実用性について、著名人の意見を紹介します。

著名人 堀江貴文

ライブドアの元社長であり、実業家として有名な堀江貴文氏はかなり早期の段階から仮想通貨ビットコインに将来性を感じており、2018年6月には堀江貴文氏による『これからを稼ごう: 仮想通貨と未来のお金の話』というタイトルの書籍が発売されています。

2018年7月には『ホリエモン仮想通貨祭』を開催し、日常的にビットコインが使われる時代は必ず訪れることを語りました。金融庁の規制に対しても危機感を抱いておらず、FX取引などにも同様の動きがあったことを理由に、業務改善命令は必要不可欠とみなしています。

堀江貴文氏が主催したことを理由に、ホリエモン仮想通貨祭には大勢の人が訪れて、仮想通貨の今後に期待する人が多いことが伺えます。

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著名人 たむらけんじ

お笑い芸人のたむらけんじ氏も仮想通貨に対して期待しており、自身が経営する炭火焼肉たむらでもビットコイン・ビットコインキャッシュ・ネムの決済に対応しています。

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仮想通貨の技術に対して強い興味を抱いており、独自トークンのSYTGも発行しました。

後輩芸人にも積極的なアドバイスをしていましたが、2018年1月に起きたコインチェックのネム流出事件の際にクレームが殺到したことがあります。

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ただし、この件に関してはたむらけんじ氏には一切の非はなく、コインチェックの運営体制が原因で起きた損害です。たむら氏は仮想通貨運用のリスクも把握し、技術に将来性を感じながら学び続けている著名人の一人です。

日本は新興国から学んでどのようなアプローチをするべきかを考察する

一般的に仮想通貨を投機目的で保有する人が多いですが、本当に普及するのであればまずは学べる環境を整えることが大事です。

儲かりそうだからという理由で保有しては損をするリスクが高まり、最悪のケースとしては仮想通貨が原因で詐欺に巻き込まれる恐れもあります。

投資対象として紹介するメディアは多いですが、受け身で投資するのではなく自分から詳しくなるように積極的に学べる環境を整えることが必要です。

法整備はもちろんのこと、日本ブロックチェーン協会のように技術の浸透を目指す団体のサポートをしながら、ビットコインATMや国内での決済対応を増やすことが必要です。

日本が仮想通貨実用化することでのメリット

ビットコインを始めとする仮想通貨は特定の団体に管理されることがないので、送金が必要になった際でも銀行を経由することがありません。ウォレットさえ利用すれば、多額の手数料や面倒な手続きも不要となり、ビジネスでも決済や取引が効率化します。

ウォレットの送金は割り勘や個人の貸し借りでも有効で、お金のやり取りで細かい計算やメモをする必要がなくなります。

日本で仮想通貨が実用化されれば、お金の支払いや計算がより正確になり、またブロックチェーンの技術によって不正を防止することが可能です。

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日本が仮想通貨実用化することでのデメリット

日本は地震大国と言われており、地震などの災害で発電所が利用不可能になるリスクが他国よりも高いです。

ウォレットの利用に必要な媒体が利用不可能になれば、仮想通貨もまた利用できません。災害に対応できる電子端末も登場する可能性はありますが、現状は電気がないとどのウォレットも使えません。

また、ビットコインなどの仮想通貨は急激に暴落するリスクも含まれており、自己責任で運用しなけれなりません。

ウォレットから資産を奪われないようにウイルス及びハッキングの対策は必要であり、スマホなどの端末も徹底して管理するべきです。

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日本の仮想通貨実用化の将来について考察する

世界の各地で仮想通貨の実用化が進みつつあり、日本でも実際の導入が進んでいます。法整備やリスク対策など課題は多いですが、仮想通貨とブロックチェーンの技術自体は評価されており、日本でも決済は確実に増えています。

仮想通貨をただの金融商品として判断せず、特定の国家や企業に依存しない非中央集権社会を実現させるための技術として期待されているからこそ、価格の暴落が起きても実用が増えています。

まずはブロックチェンをはじめとした仮想通貨の機能の有用さを認知させるために、南アフリカの教育機関のようなものを発足させることが必要なのではないでしょうか。日本では動画配信サービスが発達しているので、それらを活用したものもありだと思います。

ブロックチェーンで作られる分散型アプリのDAppsも続々と登場しており、特定の団体に依存することなく運用できるので、DAppsも仮想通貨と共に注目されています。今後、日本でも技術が浸透する可能性は充分にあります。

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