ユニセフ(UNICEF)が、9種類の仮想通貨による寄付の受付を開始しました。
今回はフランス事務局で寄付を受け付け、主要の仮想通貨であるビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)、リップル(Ripple/XRP)などを含め、9種類の仮想通貨に対応します。
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目次
ユニセフ(UNICEF)が仮想通貨の寄付をはじめる
ユニセフのフランス事務局が、9種類の仮想通貨による寄付の受付を始めました。
ユニセフのフランス事務局代表であるSebastien Lyon氏(以下Lyon氏)は、以下のようにコメントしています。
仮想通貨とブロックチェーン技術をチャリティーの目的に活用することにより、 人々の寛大な心に訴えかける新たな機会を得られ、通じて子供たちへの支援事業発展に寄与するものと考えています。
以前から仮想通貨関連の寄付をしていたユニセフですが、今回の仮想通貨の寄付がどんな内容なのかを解説していきます。
ユニセフ(UNICEF)の寄付を受け付けている9種類の仮想通貨
フランスの事務局では、 ビットコイン・ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)・ライトコイン(Litecoin/LTC)・イーサリアム・リップル・イーオス(EOS/EOS)・モネロ(Monero/XMR)・ダッシュ(Dash/DASH)・ステラ(Stellar/XLM)の9つの仮想通貨による寄付を受け付けています。
フランス事務局のウェブサイトから直接寄付することが可能となっています。
注目する点として、モネロやダッシュなどの匿名性の高い通貨にも寄付が対応している点です。マネーロンダリングなどの懸念がある匿名通貨を寄付で受け付けるのは、本来はハードルが高いです。
匿名通貨についてはこちらで詳しく解説しているので、ご覧ください。
ユニセフ(UNICEF)が実質無料の寄付を受け付ける
ユニセフは今回の仮想通貨の受付と合わせて、パソコンのコンピューティング能力を一部貸し出すことによる間接的な寄付もはじめました。
パソコンの能力を一部貸し出し、仮想通貨のマイニングをすることで寄付をすることができます。
ユニセフにパソコンの能力を貸し出すだけのため、「実質無料」で寄付をすることができます。
ユニセフ(UNICEF)は過去にも仮想通貨関連の寄付を受け付けていた
ユニセフは今回の取り組みの前にも、いくつかの仮想通貨の寄付を行っており、 2018年2月にはシリア内戦に巻き込まれた子供たちの保護資金を集めるための「Game Chaingers」というキャンペーンが行われました。
Game Chaingersは、ハイスペックなパソコンを持つゲーマー向けに、イーサリアムのマイニングを行うソフトをインストールしてもらう寄付方法です。2018年2月~3月末まで募集し、85イーサリアム(約430万円)を集めました。
2018年5月にも仮想通貨の技術を使ったマイニングによって寄付ができる「The Hopepage」というウェブサイトを公開しました。専用ウェブページを開き、ページに滞在するだけで寄付が可能です。
参加者は、普段通りネットサーフィンを楽しみながら寄付を行うことができます。
現時点では、このプラットフォームを通して、二万人以上の人々がマイニングに参加し、仮想通貨を寄付しているとのことです。
ユニセフ(UNICEF)が仮想通貨で寄付を募る狙いとは?
ユニセフは仮想通貨に期待し、寄付の幅を広げている最中です。なぜユニセフはここまで仮想通貨による寄付に力を入れているのでしょうか。
ユニセフが仮想通貨の寄付に力を入れている理由を解説していきます。
ユニセフ(UNICEF)は仮想通貨で新たな支援者をねらう
ユニセフにとっては法定通貨による寄付以外にも、仮想通貨を寄付に加えることで新しい支援者を増やしたいという狙いがあります。
金銭的な寄付がむずかしい支援者は、自分のパソコンの能力でマイニングしサポートすることによって寄付をすることができるようになります。
今後、ユニセフ以外にも仮想通貨やマイニングで寄付を募る団体が増えていく可能性が高いです。ユニセフ発信で仮想通貨の寄付がスタンダードになれば、寄付の支援者層が広がる可能性があります。
ユニセフは仮想通貨の寄付を加えることで新しい支援者を増やしたいという狙いがあります。
ユニセフ(UNICEF)は仮想通貨で寄付の透明性を高める
ユニセフの仮想通貨による寄付のもう一つの狙いは、寄付の透明性を高めることです。
仮想通貨の大きな特徴は、ブロックチェーンが実装されている点です。
仮想通貨はブロックチェーンが実装されているため、送金するときに送金履歴が残り、いくら寄付されたかを把握することができます。法定通貨の寄付では、いくら寄付されたかを公表することは団体に任せれています。
ユニセフは仮想通貨の寄付によって、寄付の透明性を高めようとしています。
ユニセフ(UNICEF)は仮想通貨で寄付の効率化を図ろうとしている
ユニセフはさらに仮想通貨によって、寄付の効率化を図ろうとしています。
関連のユニセフベンチャーにて、イーサリアムのスマートコントラクトを活用して、効率的な資金の移動に関する実証実験をしています(UNICEF Ventures: Exploring Smart Contracts)。
この実証実験ではイーサリアムベースのブロックチェーンにより、それぞれの取引が公開されており、寄付金の流れを確認できます。
さらに小口で集まっている大量の寄付金をそれぞれの慈善事業に提供していくときに、イーサリアムのスマートコントラクトを使うことで寄付金の分配を効率化できると考えられています。
ユニセフは仮想通貨の寄付によって、寄付の効率化を図ろうとしています。
ユニセフ(UNICEF)の仮想通貨の寄付をまとめる
ユニセフ事務局は、仮想通貨とその関連技術が、人道支援を目的とする寄付活動にイノベーションをもたらものの、 まだ活用している組織は数少ないと指摘しています。
今後、ユニセフ以外にも仮想通貨やマイニングで寄付を募る団体が増えていく可能性が高いです。ユニセフの活動をきっかけに、多くの社会課題に仮想通貨が活用されていくことが重要です。
社会課題を解決するために仮想通貨が使われる機会が今後もっと増えていくことが予測できます。
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