イーサリアム(ETH)は今後どうなる?実用化に向けた将来性を読んでみる 



ビットコイン(Bitcoin/BTC)を除く仮想通貨、いわゆるアルトコインでは安定した地位を築いている仮想通貨のイーサリアム(Ethereum/ETH)。
イーサリアムは、一部の著名人が投資を勧めるほど注目度の高い仮想通貨銘柄でもあります。
今回はイーサリアムの仮想通貨市場での立ち位置や歴史、将来性、購入におすすめの取引所を紹介いたします。

仮想通貨においてイーサリアム(Ethereum/ETH)とは何か?

まず、数ある仮想通貨においてイーサリアムがどのような存在なのかを著名人やニュースを紹介しながら解説していきます。

イーサリアム(Ethereum/ETH)に関する著名人の発言を紹介する

ホリエモンこと堀江貴之さんは早くからイーサリアムの魅力について語っています。
2014年5月に自身のブログにて「イーサリアムやべえ」と題して、スマートコントラクトについて魅力を感じ、ネットワークに数千人や数億人が参加しそれぞれの合意で契約すればコストを下げた契約ができて「国や自治体が要らなくなる!」と見解を示しています。

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仮想通貨市場は2017年の高騰から一転して低迷していますが、イーサリアムの共同創業者のルービン氏は「この業界はまだまだ大きな進化を遂げる」、「我々はスタート地点にいるに過ぎない」と強気の発言を打ち出しましたイーサリアム共同創始者ルービン氏 、ヴィタリックの「仮想通貨市場は天井近い」発言に反対-COINTELEGRAPH)。

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一方でイーサリアムの価格下落の様子から今年8月15日、仮想通貨取引所ビットメックスCEOのアーサー・ヘイズ氏は「イーサリアムは草コイン以下」と酷評しています。

イーサリアムに関する大きなニュースといえばDAO事件

イーサリアムに関して大きなニュースといえば「DAO事件」でしょう。DAO事件とは2016年5月に起こったイーサリアムの機能を使ったThe DAOという自律分散型投資ファンドサービスで起こったハッキング事件のことです。

DAO事件のはこちらの記事で詳しい解説をしているので、ご覧ください。

イーサリアムクラシックのハードフォーク&AirDrop情報から見る将来性まとめ

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この騒動で50億円とも言われるイーサリアムが盗まれてしまいました。

ハッキング事件と聞くとイーサリアムの信頼が揺るぎそうですが、DAO事件後でも海外投資会社eToroがイーサリアムの取り扱いを開始したり各機関もイーサリアムの取り扱いに積極的な姿勢がみられました。

2018年に入るとイーサリアムの普及を目指してEthereum Community Fund(ECF)の創設が発表されたり、イーサリアムのマイニングに対応したASICが発売されるなど好転的なニュースも出てきています。

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イーサリアム(Ethereum/ETH)の基本情報を解説する

次にイーサリアムの基本情報について解説します。
便宜上、多くの媒体ではイーサリアムを仮想通貨の名称のように取り上げていますが、実際はイーサリアムはプラットトフォーム名、プロジェクトの名称です。

イーサリアムというプラットフォームで利用できるトークンが「Ether(イーサ)」です。

つまり、イーサリアムを仮想通貨として紹介するならば「Ether」と表現します。通貨単位がETHとなります。

プラットフォーム名 Ethereum(イーサリアム)
トークン名(仮想通貨名) Ether(イーサ)
通貨単位 ETH

イーサリアム(Ethereum/ETH)の歴史を読み解く

ここからはイーサリアムについて色々な角度から迫っていこうと思います。
イーサリアムにどのような特徴があるのかを、歴史から読み解き解説していきます。

イーサリアム(Ethereum/ETH)のICOを解説する

仮想通貨の投資で注目されているのがICOですが、イーサリアム自体もICOによるプレセールを2014年から行っていました。

ちなみに、第1期は1ETH=26円程度でした。2018年9月末の価格時点では当時の100倍以上の価値になっています。

現在行われているICOではイーサリアムの技術を採用しているERC20という規格を使った仮想通貨が多くなっています。
ERC20の需要が多いのはイーサリアムのスマートコントラクトをプロジェクトに活用できたり、トークンの管理がしやすい背景があります。

ERC20とは?言葉の意味から対応通貨まで徹底解説

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イーサリアム(Ethereum/ETH)とイーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC)の関係を解説する

イーサリアムからハードフォークし、分裂した仮想通貨にイーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC)があります。
どちらもブロックチェーン上にスマートコントラクトを搭載している点では同じです。

機能的にはさほど変わりませんが、イーサリアムは分散型アプリケーションを形成しうるプラットフォームとして活用される用途があります。

一方でイーサリアムクラシックは将来的にIoTへの活用が考えられています。

両者が分裂する原因はDAO事件で、事件後にイーサリアム開発陣との意見の違いを持ったコミュニティがイーサリアムクラシックを誕生させました。

イーサリアム(Ethereum/ETH)とイーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC)の価格を比較する

2018年9月下旬、イーサリアムの価格は1ETH=25000円程度、イーサリアムクラシックは1ETC=1300円ほどになっています。
過去の価格を比較してもイーサリアムの価格が大幅に高くなっています。

イーサリアム(Ethereum/ETH) イーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC)
2018年9月下旬の価格 約25000円 約1210円

イーサリアム(Ethereum/ETH)の機能性や利便性を解説する

アルトコインの中では地位を築いているイーサリアムですが、人気の理由はイーサリアムの機能性や利便性です。
イーサリアムの機能性と利便性について解説していきます。

イーサリアム(Ethereum/ETH)の送金スピード

イーサリアムの送金スピードは10秒〜15秒くらいです。
ビットコインは約7分、ビットコインキャッシュは約2分の送金時間ですので、比較するとどれほど送金スピードが早いかわかります。

ただし、10秒から15秒というのは一般的な数字ですので、取引が集中した場合などは送金詰まりなどで送金の遅れ(送金詰まり)があります。

送金の遅れの大きな要因である「スケーラビリティ問題」についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご覧ください。

スケーラビリティ問題とは!?価格への影響の仕組みを解説

2018.08.15

イーサリアム(Ethereum/ETH)のマイニング方法を解説する

イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムには「Prool of Stake(PoS)」が採用される予定です。
端的にいうとコインを多く、長い期間保有したネットワークへの参加者に報酬が支払われる仕組みです。

ちなみにビットコインでが採用している「Prool of Work(PoW)」は取引の処理を一番速くこなした作業者(マイナー)に報酬が支払われる流れです。

POW、POS、POIコンセンサスアルゴリズムまとめ

2018.07.10

PoWでは一部のマイニングプール(グループ)によるマイニングの寡占化による報酬の独占、膨大な消費電力がかかるなどのデメリットがありました。

一方のPoSではマイニングの考えが変わったことで取引を処理するときに余計な計算が要らなくなり電力の消費も抑えることが可能です。
マイニング市場を独占するにも莫大な量のコインを保有しなければならず寡占化を防ぐことにもつながります。

実際のイーサリアムのマイニングについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご覧ください。

今、参加するべきなのか?イーサリアム(ETH)のマイニング方法を徹底解説!

2018.10.03
PoS(プルーフ・オブ・ステイク)
イーサリアムが採用する予定のコンセンサスアルゴリズム。
「その仮想通貨を保有している量に応じて承認権が得られる仕組み」のことです。
POSの承認権は「保有量×保有年数」の数値が高い人に与えられます。
PoW(プルーフ・オブ・ワーク)
ビットコインをはじめ多くの仮想通貨で採用されているコンセンサスアルゴリズム。
仕事量に応じて承認権が得られるコンセンサスアルゴリズムです。
仕事量というのは取引が正しいことを確かめる計算処理により発生します。計算処理で正しい答えを見つけた人が報酬を受け取ることができる仕組みです。

イーサリアム(Ethereum/ETH)の特徴であるスマートコントラクトとは何か

イーサリアムの最大の特徴はスマートコントラクト機能です。
スマートコントラクトは契約の自動化を意味し、これまで対面で行っていた機密事項の多い契約行為も仲介者を入れずに完了するものです。

例えば、不動産売買などでは難しい法律用語が並んだり専門家を通しての契約ですので時間がかかります。それがスマートコントラクトを利用することで仲介者を入れず契約をすることができるのです。不動産の賃貸や売買でよく聞く仲介手数料も発生しませんし、契約内容はブロックチェーン上に残すため改ざんや紛失の心配もありません。

ネットワークを使うことで契約もスムーズに行えるようになります。

今後、実用できる分野は多岐にわたり、スマートコントラクトとブロックチェーンを使ったサービスが実用的になれば私たちの生活に利便性をもたらすでしょう。

イーサリアム(Ethereum/ETH)と王道コインを比較する

イーサリアムと仮想通貨市場でしのぎを削っているがビットコイン、リップル(Ripple/XRP)です。
時価総額ランキングも3銘柄で争う格好になります。

その3銘柄を表で比較してみました。

イーサリアム(Ethereum/ETH) ビットコイン(Bitcoin/BTC) リップル(Ripple/XRP)
公開日 2014年2月 2009年1月 2012年
通貨単位 ETH BTC XRP
コンセンサスアルゴリズム Proof of Work(Ploof of Stakeに移行予定) Proof of Work Ripple Consensus Algorithm
承認目安時間(送金スピード) 約15秒 約10分 数秒
発行上限 上限なし 2100万BTC 1000億枚XRP

イーサリアム(Ethereum/ETH)はどこで実際に応用できるか

イーサリアムが使える場面は続々と増えてきています。
一例をあげると国内の取引所であるBITPOINTはイーサリアムの店舗決済サービス導入しています。

イーサリアムは送金スピードがビットコインよりも速いことから今後も決済する決済で導入されていくことも考えられます。

イーサリアムを使ったDApps(分散型アプリケーション)はすでに1000以上もリリースされており、スマートコントラクトが使えるメリットが大きく、またERC規格で統一されているためです。

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ゲームのみならず、著作権保護、身分証明などにも応用が効きます。
さらに、分散型取引所(DEX)である「EtherDeltta(イーサデルタ)」も登場しています。

また最近流行ってきているのがブロックチェーンゲームです。
例えば、キャラクターを育てていくゲームなどがあります。

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ゲーム内でアイテムを購入するときにイーサリアムを使いますし、ゲームをクリアした報酬もイーサリアムで付与されます。
ゲームで遊びながら資産としてもイーサリアムが残せるので一石二鳥のサービスも増えてきています。

イーサリアム(Ethereum/ETH)の将来性はあるのか

機能性や利便性があっても価格が下落傾向の仮想通貨市場を考えると、イーサリアムは今後どうなるのかも気になるところです。

結論から言うと将来性は十分に期待できるでしょう。

まず、仮想通貨市場でビットコインと同じくらい活発な取引がなされているので、一気に存在感を失うことはないと考えられます。

それから機能面でも過去に何度もアップデートを完了し、2018年中にセレニティーのアップデートが予定されていて完了すれば利便性はさらに向上します。

まだまだ明るい材料はあり、イーサリアム企業連合にトヨタ自動車の子会社TRIが参加していますし、提携企業は300を超えるまでになりました。

アメリカの格付け機関Weiss Ratings社はイーサリアムを2番目に高い格付けのBランクにしています。

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このように様々な材料から判断してもイーサリアムの将来性は楽しみです。

イーサリアム(Ethereum/ETH)を購入するオススメの取引所はどこか

最後に、イーサリアムを購入する際にオススメの取引所を紹介します。
主要な仮想通貨銘柄の価格をリアルタイムで閲覧できるサイトを参考にすると2018年10月2日には以下のような価格の差があります。

比較されている取引所はいずれも取引量の多い取引所ですので比較的安くイーサリアムを購入することができます。

一覧の中で国内取引所ではZaif(ザイフ)になりますが日本円で取引する場合、成行注文は取引手数料が無料、指値注文は0.1%の手数料が発生します。
国内取引所でイーサリアムをできるだけ安く購入したい時にはZaifを利用し成行注文をしてみましょう。

ただ現在Zaifは金融庁より業務改善命令を受け、新規顧客の登録を停止しています。

海外の取引所ではBINANCE(バイナンス)の取引手数料が安くなっています。
0.1%の手数料にはなりますがBNB(バイナンストークン)を利用すればさらに半額になります。

以上からイーサリアムの購入は取引量や手数料から考えてBINANCEでの取引がオススメとなります。

イーサリアム(Ethereum/ETH)の将来性をまとめる

多くの著名人がイーサリアムの今後の実用化に期待を寄せており、実際にイーサリアムを利用する企業も増えてきています。

また、今後もイーサリアムの機能はアップデートされていき、より利便性が高くなります。

これから仮想通貨は投機的な時代から、実用化への時代へと移っていきます。
その時にイーサリアムはより存在感を発揮していくことが推察できます。

今後もイーサリアムの動向から目が離せません。

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