カレンちゃんもCoininfo編集部に入ってしばらくたち、たくさんの記事を書いてきました。
「トークエコノミーはすばらしい!」
記事にはいつもこんなことを書いていますが、自信をもってトークエコノミーがなんなのかを説明できずにいました。
これからも記事を書いていくのにあたって、ここでしっかりと理解しておこう!と決めたカレンちゃん。
ビット編集長のもとへと足を運びます。
目次
トークンエコノミーとは?
逆にここまでそれを知らないで記事を書いていたのか?
なんか合ってるのか不安になってしまって、、、
トークンエコノミーとは?
トークンエコノミーとは、法定通貨ではない、別の価値媒介手段を使って回る経済のことを言います。
お金というものは本来、価値を媒介するために生まれたものです。詳しくは以下をご覧ください。
現在の社会経済はこの法定通貨を中心として回っており、その法定通貨を使ってそのものの価値を測り、交換し、保存しています。
今回取り上げるトークンエコノミーは、そういった法定通貨ではない、別のものを使って経済を回していこうというものです。
現在の社会では、国ごとに通貨は違うものの、ほぼすべてのモノに対して1つの通貨で対応することができます。
トークンエコノミーは、より多様な種類の交換媒体が存在している状態を指します。より具体的に言うと、1つ1つの行動やモノに対して1つの交換媒体があるような状態です。
そしてそれらの交換媒体のことを総じて「トークン」と呼びます。
法定通貨で出来あがっている今の社会は1つのとても大きなものですが、トークエコノミーはモノやプロダクトの数だけトークンが存在しする小さなものになるのです。
トークンエコノミーをまとめると、「無数のトークンで成り立つ小さな経済圏の集合体」という風にいえます。
トークンエコノミーのメリットを考える
では、トークンエコノミーが達成されたときのメリットを考えてみましょう。
トークンエコノミーの状態では、「より多くの人を幸せにすることができる」のです。
いきなりこれを言われても抽象的過ぎてよくわからないので、順を追って解説していきたいと思います。
2つのアプローチで考えていきます。
小さな経済圏
1つ1つのサービスやモノに対してトークンをつけ、それらを中心に小さな経済圏ができる状態がトークンエコノミーであることは説明しました。1つ1つのものにトークンがついていて、そこに集まる人によって形成されるコミュニティは、みなが同じ方向を向いています。
そのモノに対して求めることのベクトルの向きが近いので、無駄が生じにくくなるのです。
では、法定通貨で出来ている大きな経済圏では無駄が生じているのでしょうか?
これは、生じているといえます。
そもそも大きな経済圏では、多様なものに対して1つの共通した交換媒体(円やドル)を使っています。各々が進もうとしているベクトルは当然違う向きですので、なかなか個人が思い描く方向へは進みません。
より大きな力がかかった方向へと進んでいくので、必要以上の力をかけなければなりません。具体的な例を出すと、1つのモノを買うときに生産者から消費者へ届くまでいくつかの業者や機関を通らないといけません。各々は、目的や手段が違う(ベクトルの向き)ので、仲介料というものをとっていきます。消費者が買う頃には生産者が提示した額よりも高くなっていることがほとんどです。
この高くなった部分が、大きな経済では発生しやすいのです。
無駄が生じにくいという面で、まずは人を幸せにすることができました。
全てに価値がある
もうひとつは、今まで見られていなかったものに対してもしっかりと価値が与えられるというところです。
あたらしい経済さんの例を使わせていただきます。ここでは例でレシピサイトを上げています。
「サイトにレシピを投稿する」という行為に対して、レシピサイトからは報酬等は発生しません。その理由は簡単で、そのサイトからすると「投稿する」ことによって上がった収益はないからです。収益は上がっていないから報酬を払うことができないのです。
しかし冷静に考えていただきたいのが、レシピを「投稿する」ということがなかったらサイト自体が成り立たないのではないかということです。価値のある行為にも関わらず、報酬が支払われていなかったのです。
これは問題だと思いませんか?そう、問題なのです。
もしトークンをレシピサイトが発行したらどうなるでしょうか?
1つ1つのアクションに対してトークンを付けます。
それらのどの行為をしてもトークンをもらえるようにします。
全行為にてトークンが動くようになれば、トークンの循環が高まっていきます。そしてそのトークンで回る経済圏の評判が上がり、参加者が増加することによって、そのトークンの価値が上昇していきます。
みながそのトークンを欲しがり、よりサイト内での行動が多くなり、サイトが活性化していきます。これを繰り返していくのです。
これでわかるように、トークエコノミーでは、法定通貨の経済では価値が与えられなかったものに対しても価値を与えることができ、より多くの人を幸せにすることができることがわかりました。
トークンエコノミーを可能にする技術とは?
ものすごくいい状態じゃないですか!
ブロックチェーンの技術が必要である
トークンエコノミーを実現するにあたって必要になる技術はブロックチェーンです。
そのブロックチェーンが可能にする3つのことについて説明していきます。
また、ブロックチェーンの仕組みはこちらの記事で紹介しています。
マイクロペイメント
マイクロペイメントとは少額決済のことです。少額と言っても100円や200円ではなく、1円単位での決済のことを指します。
手数料がかかってしまう原因は、やり取りに仲介が入ってしまうことです。銀行やカード会社が介入することによって必然的に手数料がかかってしまうのです。
それに比べて仮想通貨などブロックチェーン技術を使っているものは数円程度、もしくは1円もかからないということがあります。
これは、ブロックチェーンを介して個々人が直接やり取りをするからです。
そして、手数料が安いことによって可能になるのが、1円単位の少額での報酬です。これをレシピサイトの例で考えてみます。
たとえばレシピを投稿するとき。本来、レシピの投稿は収益につながらなかったので、サイト運営側は報酬を出すことはできませんでした。もし出すとしてもかなり少額になり、手数料が上回ってしまう可能性も考えられるからです。
しかしブロックチェーンを使うことによって、すべてのモノに報酬を付けられるようになるので、トークンエコノミーの形成に必要な技術であるといえます。
また、個々人が直接つながるので、報酬を払いたいと思ったときに即時に支払いができるのも重要な点です。銀行の場合は営業時間の影響で反映されるのに時間がかかる場合もあります。海外送金の場合は数日かかることもあります。
改ざんできない
ブロックチェーンの仕組み上、データを改ざんすることはほぼ不可能といってもよいでしょう。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
データの改ざんが難しいということは、情報に信憑性性があるということです。これもレシピサイトを例に考えていきます。
サイト内では投稿されたレシピに対して「いいね」の数が可視化されています。もしそのサイトに運営者がいたら、その数値を改ざんしていないとは言い切れません。もちろん無いに越したことはないのですが、そうも言いきれません。
もしブロックチェーンが基盤にあったら、それらの心配が排除されるので、公正公平な数値であるということができるのです。参加する人に対しての保証がしっかりとあるということもトークンエコノミーには必要であるといえます。
スマートコントラクト
イーサリアムの開発とともに誕生したこのスマートコントラクトは、偉大な発明といって過言ではないでしょう。
スマートコントラクトについても以下の記事で解説しています。
スマートコントラクトは、「最初にプログラムしたものは、永遠とそこで決めたことを繰り返し行う」というものです。
このスマートコントラクトがあることによって、すべてのアクションが円滑化されるので流動性が増します。その結果、よりサイト内が活性化し、個々の経済圏のつながりもスムーズになっていくのです。
ブロックチェーンとトークンエコノミーを考える
ブロックチェーンはP2Pのもとで成り立っているので、まさに個人間をつなげる仕組みであるといえます。
ブロックチェーンで1人の個人がたくさんの人と直接つながることができる状況を作り出すことによって、そのコミュニティにおける個人の存在は大きいものになります。
ブロックチェーンを使ってトークンエコノミーが達成しているとします。もし個人がそのコミュニティに対して大きな存在感を持つようになれば、当然その個人は「コミュニティに貢献したい」「大きなインセンティブがほしい」という気持ちになります。
個人がそのような気持ちになることによって、そのコミュニティの価値が上昇し、同時にトークンの価値も上昇します。
そしてそのトークンを持つ人々の生活水準が上がることによって、社会全体で上昇傾向につながります。トークンエコノミーが成立することが、人間がよりよく生きることにつながるのではないでしょうか。
トークンエコノミーについてまとめる
カレンちゃんはトークンエコノミーがどのようなものなのかしっかりと理解することが出きました。
これからの社会に必要になってくるトークンエコノミーをどのように伝えていかなければいけないのかを考えていかなければなりません。
みなさんもこの記事を読んだ後に、どのように社会が変わっていくのかを想像してみてはいかがでしょうか?