ビット編集長の初心者まるわかり講座 #08「PoW以外の承認方法」



前回までPoWについて学んできました。

改ざんされないことがメリットであることはわかったカレンちゃんですが、自分がそのマイニングには参加できないことも理解したようです。

PoW以外にも承認方法があることを、前回の話の途中でちょっとだけ聞いたカレンちゃん。せっかくPoWについて勉強したんだからそれ以外も教えてもらおうとしているようです。

カレンちゃんと一緒に様々な承認方法について勉強していきましょう。

どんな承認方法があるの?

カレンちゃん
編集長!今日はこの前の続きを話してほしいです!
ビット編集長
続きっていうと、、PoW以外の承認方法についてだな?
カレンちゃん
そうです!
ビット編集長
よし、わかった。じゃあ今回はPoWを含めて6つの承認方法を紹介しよう。

  • それぞれの特徴
  • その承認方法が生まれた背景

に分けて説明していくぞ!

カレンちゃん
たくさんあるんですね!

最後には表にまとめられるようにがんばって理解します!

PoWをおさらい

カレンちゃん
簡単にPoWについておさらいしてもらってもいいですか?
ビット編集長
しょうがないな。簡潔に行くぞ。
カレンちゃん
ありがとうございます!
ビット編集長
PoWではマイニングっていう計算作業をするっていうことはおぼえているか?

そのマイニングをする過程でハッシュっていう計算方法を使ってナンスを求める。

カレンちゃん
そのナンスは決められたある値よりも小さな値にならないといけないんでしたね!
ビット編集長
そうだな。そのナンスを誰よりも速く見つけられた人がブロックを生成することができて、報酬をもらえるんだったな。
カレンちゃん
ありがとうございます!

なんとなく思い出しました!

ビット編集長
詳しいところは前回の内容も参考にしてみてくれ

PoSを解説する

ビット編集長
まずはじめは「PoS」を解説していこうか。

ざっくり説明すると、「たくさん持ってる人が承認しやすい」っていう感じかな。

カレンちゃん
めちゃめちゃざっくりしてますね、、

PoSの説明

ビット編集長
PoSはイーサリアムで採用されている承認方法だ
カレンちゃん
これは「Proof of 」なんですか?
ビット編集長
「Stake」だ。

ここでいうStakeの意味は「保有量」だな、

カレンちゃん
「保有量の証明」ですか
ビット編集長
PoWでは、計算量ががめちゃくちゃ多い人がブロックを生成できて報酬がもらえただろ?

PoSでは、たくさん通貨を持っている人が報酬をもらいやすい仕組みになったいるんだ

カレンちゃん
なるほど、計算して競争しなくてよくなったってことですね
ビット編集長
そういうことだ。ブロックチェーンの仕組みで説明したことを思い出してみよう。

いろんな取引をまとめる人たちがいたよな?

カレンちゃん
その人たちが取引の整合性があったかどうかを調べてほかにまとめている人たちにサインしてもらうんでしたっけ?
ビット編集長
そうだ。そしてまとめた人は報酬を得るんだったな。
カレンちゃん
PoWではこのまとめる人っていうのはマイナーたちで、彼らの中で一番速くたくさん計算した人が報酬を得られたんですよね?
ビット編集長
PoSではその保有量が多ければ多いほどまとめる人になりやすく、報酬が得やすいんだ。
カレンちゃん
その保有量っていうのはただ通貨を持っているだけでいいんですか?
ビット編集長
それはPoSを採用している仮想通貨によって変わってくるんだ。

「単純に通貨を持っているだけのもの」もあるし、「通貨の保有量×その通貨の保有期間」で測るものもあるんだ

カレンちゃん
多ければブロックの承認権を得やすいっていうことは、少なくてももしかしたら承認権を得ることもあるってことですか?
ビット編集長
そういうことだ。「もしかしたら」だけどな。

じゃあPoSのメリットとデメリットを見ていこう。

PoSの生まれた背景、メリットとデメリット

ビット編集長
やはりPoSが生まれたのは、PoWにおいて電力消費が激しすぎることにあるな。
カレンちゃん
とてつもない環境問題になりそうですよね

だって、全力でマシンを動かしてもマイニングが100%成功するとは限りませんもんね。

ビット編集長
そうだな、やはりPoWでは全体的に見たら圧倒的にコストがかかってしまっているんだ
カレンちゃん
お金持ちが強い世の中になってしまいますね

それを解消するためにPoSが生まれたんですね

ビット編集長
その通りだ。
カレンちゃん
まずメリットとして挙げられるのはやっぱりすごいコンピュータが必要ないってことじゃないですか?
ビット編集長
そうだな、まさしくそれが一つ目のメリットだな。

たくさん通貨を持ってさえいれば、個人のコンピュータでも全く問題なく承認ができ、報酬を受け取れる。

カレンちゃん
PoWの説明の時に、51%攻撃って言ってたと思うんですけど、それは解消できるんですか?
ビット編集長
よく覚えていたな。
正確には解消はできていないな。だが、全通貨の51%を保有している状態は極めて難しいといえるから、リスクがかなり減少したといえるな。
カレンちゃん
なるほど!デメリットってなにがあるんですか?
ビット編集長
PoSでは、どれだけ通貨を保有しているのかが重要になってくるから、みんなが通貨を使わなくなってしまう恐れがある。
カレンちゃん
たしかにそうですね。

いっぱい持っていたら自然と増えていくんですもん

ビット編集長
しかもたくさん保有している人に新しく通貨が入りやすい仕組みになっているから、貧富の差の拡大につながる危険性がある
カレンちゃん
なるほど、、改善した承認方法にもまた改善点はあるんですね
ビット編集長
そうだな。このPoSの改良版がこのあとたくさん出てくるんだ。

PoIを解説する

ビット編集長
次はネムで採用されているPoIだ
カレンちゃん
PoIではなにを証明するんですか?
ビット編集長
「どれだけ貢献しているか」だな。
カレンちゃん
え、なんかいい感じですね。。

PoIの説明

カレンちゃん
今度は「Proof of 」なんですか?
ビット編集長
Importancce」だ。重要性だな。
カレンちゃん
ここにきてさらにふわふわしたものが出てきましたね。
ビット編集長
さっきも言ったみたいに、この重要性は「その通貨のネットワークにどれだけ貢献しているのか」ということなんだ。
カレンちゃん
具体的にはどうやってその重要性を測るんですか?
ビット編集長
「取引の回数」「取引で使った通貨の量」「通貨自体の保有量」の三つの指標で重要性は決まる
カレンちゃん
なるほど、PoSの改良版だから保有量も関係してくるんですね
ビット編集長
だが、保有量だけが高くても回数が少なかったり、少額の取引であったりしたら重要性は下がってしまうから、PoIは流動性に富んでいるといえるな
カレンちゃん
なるほど!その重要度が高い人ほど承認権を得やすいってことですね!

保有量だけに依存しないなら、私でもぜんぜん参戦可能ですよね!!

ビット編集長
そうだな。だが参加するにもいくつかのステップが必要だぞ。
カレンちゃん
例えばどんな感じですか?
ビット編集長
まずは10000XEMを保有しておかないといけない。

いま1XEM=9円くらいだから90000円は必要だな。

カレンちゃん
え、いきなり90000円ですか、、、
ビット編集長
そのあとはNEM専用のウォレットを準備して、そのウォレットにXEMを入れ、少し時間を置かないといけないんだ
カレンちゃん
すぐに始められるわけではないんですね、、

それなりに資金も必要ですし、、、

ビット編集長
まあでもビットコインのマイニングをするのに比べたら大したことない金額だと思うがな

PoIの生まれた背景、メリットとデメリット

カレンちゃん
PoIはやっぱりPoSの「流動性のなさ」を改善するために生まれたんですよね?
ビット編集長
そうだな。PoIの承認方法を採用している通貨はさっきも言ったとおりネム(NEM,XEM)なんだ。

このネムは、「New Economy Movement」の頭文字をとった仮想通貨で、名前の通り「経済に新しい動き」を生み出そうとして誕生した通貨なんだ。

カレンちゃん
新しい動きを出したいっていう理念だからこそ、流動性は大切ってなったんですね!
ビット編集長
その通りだ。ネムの理念があったからこそ、このPoIが生まれたんだろうな。
カレンちゃん
PoIのメリットってなんですか?やっぱり流動性が高いことですか?
ビット編集長
それが大きなメリットだな。
PoWとも比較したら電気代や初期投資も少なくて済むところもメリットと言えるだろう。
カレンちゃん
今のところ一番非中央集権的って言えますね

PoWもPoSも、結局は資金をたくさん持ってる人に集まってしまいますし。

ビット編集長
そうだな。強いて言うなら、PoIでも富裕層に力が集まってしまうことかな。

それと、PoIでの収入は安定しないな。

カレンちゃん
え、そうなんですか?
ビット編集長
報酬をもらえるかどうかはImportanceによるが、その報酬の額は完全にランダムなんだ。

だから、いくらもらえそうだなっていう目安は立てられない。

カレンちゃん
なるほど、そうだったんですね。
ビット編集長
ここまで紹介してきたのは、比較的誰にでも承認作業に参加できるものだった。

次から紹介するのは必ずしも非中央集権的と言えるものではない。

カレンちゃん
ええ?それってブロックチェーン的にどうなんですか??

中央集権的、民主的な承認方法

ビット編集長
ここからはあえて中央集権的に承認権を与えることによって決済スピードを高速化することを図った承認方法を紹介していくぞ
カレンちゃん
中央集権的にするって、、ブロックチェーンの本質から外れてしまう気もするんですけど、、、
ビット編集長
今から3つの承認方法を紹介するが、どの承認方法もしっかりとメリットがあるんだ

そこも見ていこう。

PoCを解説する

ビット編集長
まずは「Proof of Consensus」だ。

この承認方法はリップル(Ripple,XRP)やステラー(Stellar,SCP)で使われている。

カレンちゃん
リップルってたしかリップル社が管理しているんですよね。
ビット編集長
そうだな。このPoCでは、「Validator(バリデーター)」とよばれる人が承認作業をするんだ。
カレンちゃん
PoWのマイナーに似てますね!

なにが違うんですか?

ビット編集長
PoWのマイナーは誰でもなることができて、自分のコンピュータに力があればマイニングが可能だった。

でもPoCのバリデーターは、リップルのほうから信頼のおける第三者を選定しているんだ。

カレンちゃん
どんな人がバリデーターになれるんですか?
ビット編集長
基本的には銀行のような金融機関がバリデーターに選定されていたんだ。
カレンちゃん
そうなんですね。
ビット編集長
そのバリデーターの8割が承認したら、その取引は承認されたということになるんだ。

だから、PoCにはマイニングのような報酬制度は存在していないんだ。

カレンちゃん
なるほど!PoCのメリットはやっぱり決済スピードの高速性ですか?
ビット編集長
間違いなくそうだな。

余計な計算とかはすべて省き、10秒に1回は承認作業が行われるから実現するんだな。

カレンちゃん
デメリットはなにになるんですか?
ビット編集長
やはりリップルのほうからバリデーターを選定しているってことだな。

俺たち使う側からしたら、もしそのバリデーターが一緒になって不正をしていても全く分からない状態になってしまう。

カレンちゃん
たしかに、、それこそ中央集権の最も悪な部分ですよね
ビット編集長
だからリップルは信頼を分散化させるように、リップル以外の第三者にバリデーターを選定してもらうように、少しづつ進めている段階なんだ。
カレンちゃん
今後が楽しみってことですね!

DPoSを解説する

ビット編集長
次に紹介するのは「Delegated Proof of Stake」だ。
カレンちゃん
PoSの改良版って感じですね?
ビット編集長
そうだ。PoSでは通貨の保有量に応じて承認者になる確率が高くなるっていうのは上で解説したよな?

「Delegated」の意味はわかるか?

カレンちゃん
すみません、わかりません、、
ビット編集長
Delegatedは「委任された」っていう意味なんだ。

ここまで聞いたらなんとなく想像できるか?

カレンちゃん
誰かに任せるって感じですかね?
ビット編集長
そういうことだ。
DPoSでは、DPoSを保有している人が「誰を承認者にするのか」に対しての投票権を持つんだ。
カレンちゃん
一人一票ですか?
ビット編集長
いや、ここで通貨の保有量が関係してくるんだ。

その保有量に応じて投票に重さをつけるんだ。

カレンちゃん
じゃあ必ずしも保有量の多い人が承認者になるわけではないんですね!
ビット編集長
そうだな。投票をした人には、承認者が得た報酬が分配されるから投票者にもしっかりと承認者を選ぶインセンティブがあるし、承認者も信頼を得続けるためにしっかりとブロック生成を行う必要がある。
カレンちゃん
不正が起きなさそうなシステムじゃないですか!
ビット編集長
そうだな。
DPoSのメリットは、他者に承認作業を委託することで決済スピードでの時間的コストと選出者の時間的コストを削減することにあるんだ。
カレンちゃん
PoSだから金銭的コストも削減できてますしね!
ビット編集長
逆にデメリットなのはPoCと一緒で、承認者が必ずしも不正をしないとは言い切れないところだな。
カレンちゃん
でも不正をしたら投票者から、批判を受けて下ろされてしまうことも考えられるから一番よさそうです!

DBFTを解説する

カレンちゃん
最後の承認方法ですね!
ビット編集長
最後は「Delegated Byzantine Fault Tolerant」だ。
カレンちゃん
いや、今までの中で一番わからない単語が多いです。
ビット編集長
日本語だと「ビザンティン耐障害性コンセンサスメカニズム」って言われていて、DPoSのように通貨の保有者が承認者を投票で選ぶシステムだ。
カレンちゃん
なにが違うんですか?
ビット編集長
大きく違うのは、承認者を選ぶプロセスがDPoSと比べて多いんだ。
カレンちゃん
どんなプロセスか教えてください!
ビット編集長
まず、通貨の保有者はブックキーパーと呼ばれる承認者を複数選ぶ。

その複数選ばれたブックキーパーの中からランダムで一人だけ代表者が選ばれるんだ。

カレンちゃん
その人が承認作業を行うんですね!
ビット編集長
そうだ。その代表者が行った承認作業について残りのブックキーパーが信認するかどうかを投票で決めるんだ。

投票の結果、66%以上が承認したらそのブロックが生成されるっていう流れだ。

カレンちゃん
そこで66%以下だったらどうするんですか?
ビット編集長
代表者を選びなおすところから始まって、承認されるまで続くんだ。
カレンちゃん
これはDPoSみたいに選出者に配当が配られるんですか?
ビット編集長
そうだ。自分の選んだブックキーパーが代表者になって承認作業を行うことで、その配当が分配される。

だからDBFTにおけるメリットもDPoSとほとんど同じだな。

カレンちゃん
それに加えて特質して言えるメリットってないんですか?
ビット編集長
何回も納得のいくまで信認を行うからより民主的であるといえるな。

具体的にいうとしたら、PoWやPoSに比べて通貨を保有する全員が参加している状態になるので、間接民主的だな。

カレンちゃん
デメリットってあるんですか?DPoSみたいに承認者が不正をする可能性があるっていうくらいじゃないですか?
ビット編集長
そうだな。やはり、PoCやDPoSとも被るが、民主的であったり中央集権的であったりすると、その中心人物による寡占状態が引き起こされないということもできないな。

第6回をまとめる

カレンちゃん
今回教えてもらったことを表にまとめてみます!

名前 承認権をとるには メリット デメリット 採用している代表的な通貨
POW 計算量(work) 不正しにくい 51%攻撃の脅威、膨大なコストがかかる ビットコイン
POS 通貨保有量(stake) 51%攻撃、電力消費の問題解消 通貨流動性の低下 イーサリアム
POI ネットワークへの貢献度(importance) 流動性がある、POWのデメリットの解消 収入が不安定 ネム
POC リップル、他社からの委任 送金や決済がスムーズになる 承認者に対する信頼性 リップル
DPOS 通貨保有量に応じた投票 時間的、金銭的コストの削減 代表者が不正をする可能性 イーオス
DBFT 複数の投票プロセス POCやDPOSなどより信認性が高い 通貨発行者の市場寡占化の危険性 ネオ
ビット編集長
うん、すばらしい。

既存の承認方法の問題点を改善しながら新しい承認方法は生まれてきたんだ。

カレンちゃん
どの承認方法にもメリットやデメリットがあって、今後の改良次第で仮想通貨を代表するようなものが誕生するかもしれませんね。
ビット編集長
決済スピードをとるのか、信頼を分散させることにこだわるのか、俺たちも考えていかないといけないな。
カレンちゃん
わたしてきにはPoCに期待です!

たくさんの承認方法を学んだカレンちゃん。

今回は承認方法について勉強しましたが、現在の仮想通貨界では、まだまだこれらの基盤である知識が知れ渡っていないように見られます。

仮想通貨やブロックチェーンの基本について勉強することが、今後の実用化につながっていきます。

これからも仮想通貨の基本の「キ」をカレンちゃんと一緒に学んでいきましょう!

次回は、取引所と分散型取引所「DEX」について解説します!

お楽しみに!




Coin Infoの公式Twitterアカウントをフォローする

Coin Infoの公式Twitterアカウントをフォローすることで、ニュースなどの速報情報や、Coin Infoの新着記事の通知などを受け取ることができます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です