〜前回のあらすじ〜
コインチェックから巨額のコインが流出した事件の原因の一つがウォレットの保管場所にあることを知ったカレンちゃん。
そこでウォレットについて理解を深めるためにビット編集長から仮想通貨を保管するウォレットの仕組みと、その保管場所によって異なる種類や用途を学んだ。
だが、レクチャーの終盤にビット編集長は『ウォレットはあたらしい経済をつくる。』という一言を放った。
果たして、ビット編集長が放ったその一言の意味とは?
今回は、ウォレットがつくる「あたらしい経済」とは何かを見ていきます。
目次
そもそも取引所で仮想通貨を売買する目的って?
まず、カレンちゃんは仮想通貨を取引所で売買する人は何が目的だと思う?
例えば、ホリエモンが『ビットコインを今買わないと損する』ってTwitterで呟いたりするとイーサリアムやモナコインを持っている人はそれを売って、みんなこぞってビットコインを買うでしょ?
そうすると、ビットコインの価値が上がる、そしてビットコインを売った人は元値を差し引いた利益が得られるよね。
【その前に復習!】ウォレットから仮想通貨で買い物するとは?
今、キャッシュレス決済は一つの端末を店側の端末にかざすだけで、自動的に複数の金融機関を経由して完了します。
例えば、iPhoneであればウォレット機能が以下のプロセスを遂行してくれます。
- iPhone端末を店側端末と接触
- IDで決済(コンビニ側は楽天ペイなどのサービスを利用)
- IDはVISAのデータを利用して決済
- VISAは自身の信用情報をベースに銀行から引き落とし
- 自身は現金を銀行に預金
これを仮想通貨でもできるようにする可能性を秘めているのがウォレットです。
ウォレット内では、いろいろな種類がある仮想通貨を、そのときレートで自動的に法定通貨に換算されて表示します。
例えば、ビットコイン0.00002BTC(100円)、イーサリアム0.007ETH(100円)などのように。
※レートは事実では例です。
こうして法定通貨に換算された仮想通貨でウォレットから直接決済できるようになると無数の仮想通貨の種類があっても両替は不要です。
そうすると、割り箸をビットコインで0.00002BTC(100円)、イーサリアムで0.007ETH(100円)のようにウォレットから直接決済できます。
また、マイナーな仮想通貨であっても同様です。
しかし、これはあくまで割り箸に『トークン』が付与されている場合の話です。
では、今から『トークン』についてビット編集長が解説してくれます。
『トークンエコノミー』って何?
最近は、そのトークンを”人”に付けて価値をみんなで決めるプラットフォームも出てきているよ。
でも補足すると、
シェアリングエコノミーでは国家が管理する法定通貨だから通貨発行者と消費者が厳密に区別されている。
それに対し、トークンエコノミーは国家ではない特定のネットワーク内で流通する通貨だから国家から独立した経済圏が作れるようになるんだ。
ウォレットがトークンエコノミーを加速させる
まず、ウォレットにはトークンの一種である仮想通貨が保管されています。そのトークンは例で出た「割り箸」のようなモノに価値を与えることができたね。
カレンちゃんの振り返りノート
投資目的の人にとっては取引所は必要だけど、実用的通貨として仮想通貨を使おうとしている人にとっては仮想通貨の売買をする取引所は必要がないんだね。
ウォレットでは、いろんな種類の仮想通貨がそれぞれのレートで法定通貨に変換されている。
そしてウォレットから直接決済が可能になったら、中央集権に規定されない通貨でモノを購入することができるようになるんだったよね。
そうすることで、今まで資本主義社会の中では価値を見過ごされていた価値あるモノに価値が国家ではなく、個々の合意の上で価値がつけられるようになる。
そのみんなで価値を決定したモノには『トークン』というしるしが付けられて、仮想通貨と交換することで、中央集権ではない、あたらしい経済圏が生まれるんだったね!
これが「ウォレットはあたらしい経済を創る」というビット編集長の一言の意味がわかったね!
今回のレクチャーは専門用語がたくさん出てきたから復習が大切だ〜。
また参考に下の記事を読んでみよう!
次回は、「ブロックチェーンの仕組み」の中でも話した、誰が取引のデータをまとめるのかについて、ビットコインを例に解説していきたいと思います!
お楽しみに!