【下町ロケット】からトークンエコノミーの可能性を感じた瞬間



ドラマ「下町ロケット」第二弾を視聴いたしました。

こういう下町工場こそ、トークンエコノミー(仮想通貨)を実現することにより、さらに世の中が良くなり、小さな素晴らしいコミュニティやそれらのコミュニティが生み出す価値を最大化させると確信して、筆を取ろうと思いました。

兼ねてより、日本の素晴らしい産業(工業、農業、サービス業など)が後継ぎ問題により黒字倒産する可能性を持つ日本社会を、「どのような角度からより良くできるのか」を日々考えておりました。

ではここから、下町ロケットを題材に、トークンエコノミーによってどのようにより良い社会形成ができるかを提案させて頂きます。

下町ロケットの中で常に課題になる題材は小さなコミュニティ

『下町ロケット』(したまちロケット)は、池井戸潤による小説およびシリーズ。

これを原作にテレビドラマ化・ラジオドラマ化された。

宇宙科学開発機構の研究員だった佃航平が、死んだ父の経営していた中小企業「佃製作所」の社長となり、社員たちと共に奮闘する姿を描く。

(引用)

そんな中、今回放送されているドラマ「下町ロケット」では、以下のような小さなコミュニティの苦難が展開されています。

専門性を持つ故に下町工場(小さなコミュニティ)が資金と技術シナジーに苦しむ

下町ロケットでメインのコミュニティとなる下町工場である佃製作所は、エンジン開発に特化した企業で、特にエンジンパーツであるバルブシステムを得意としています。

ただ、今回は農業を改革するための作業用ロボット開発で、エンジンはもちろんギアチェンジに必要なトランスミッション開発や自動走行システム開発が必要となってしまいました。

多様な技術開発を迫られ、専門性が売りの佃製作所は農業改革というミッションに向けて困難を迎えます。

また、新たな研究開発となると、開発費がかかるだけでなく、人員を新プロジェクトに配置しなければなりませんので、既存事業(収益を生んでいる事業)から人員を割かなければなりません。

これは、中小企業にとっては大打撃です。

このように技術と資金の2面で苦しみます。

商流が固定され消費者から正当な対価を得られない農家(小さなコミュニティ)

下町ロケットでは、米作りを300年続けてきた味に自信がある農家が登場しており、この米農家はプライベートブランドとして「消費者に直接商品を届ける点」を強みにしています。

しかし、1つの米農家だけだと、新たな機材を入れるのが困難だったり、人手不足や継承問題があります。

そんなとき、農業法人に入り、お互い助け合わないかという提案を受けます。

しかし農業法人に入ることで、プライベートブランドを捨てなければならないという本末転倒な、また、中央集権が力を持つことで生まれた捻じ曲がった権力の構造が表されています。

そして、本来あるべき姿の消費者に直接価値を届け、対価を得ることができなくなってしまいます。

これらの課題に向き合うために、佃製作所は無人農業用トラクターを開発しようと奮闘するのです。

下町工場と農家の新たな関係をトークンエコノミーによって

先ほどの章で取り上げたように、小さなコミュニティが健全な社会貢献、あるべき姿を失ってしまうような権力構造や社会構造があります。

それを抜本的に変革し、より良い社会形成を行うために近道なのが、トークンエコノミーの考え方です。

トークンエコノミーによって、下町工場と農家に新たな関係性を作ることができるので、提案させていただきます。

中央集権的大企業と戦う佃製作所

ドラマの中で言うと帝国重工(現実世界では三菱重工)のような大企業による身勝手で保身的な決定によって、小さな町工場である佃製作所は左右に大きく振り回されるのです。

ここは、日本の縮図のような構図ですので、皆さんもイメージできるかと思います。

このような構図から脱していくことで、中央集権的な大企業に振り回されずにすむのではないかと思うのです。

そのためには農家と工場が直接つながることが必要です。

一番近い形がクラウドファンディングです。

この仕組みをさらに加速させるのが、トークンエコノミーの考え方を導入することです。

これによって資金だけでなく、足りてない技術を様々な企業とフォローし合いシナジーを生んでいくことができますし、実験施設として農家は自分たちの畑を提供したりもします。

また、仲介業者がいないことによって、流通コストも削減でき、より正当な価値で交換されます。

農家と消費者の新たな関係をトークンエコノミーによって

農家は基本的にJAなどの農業組合に販売を委託していたり、出荷量や価格を決められてしまったりしています。

皆さん、自分が生きていくために必死に生業としている仕事が、このように同調圧力によって生まれた組織に意思決定をされると想像したら「ぞっ」としませんか?

あくまで、中央集権的な社会構造に疑問がり、意見を申したいだけで、JAを全否定しているわけではございません。

性悪説なコミュニティと戦う殿村農家

下町ロケットに登場するこの殿村農家は、理不尽な農業法人による嫌がらせに合いつつも、自分たちの信念であるプライベートブランドを守ります。

資金難に苦しんだ時、農業機器を購入したい時、この農業法人が権力を握っているので、お金は貸してくれないし、農業機器を割引してくれなかったりするのです。

自己利益のために手段を選ばない性悪説的なコミュニティが実は皆さんの周りにもたくさんあるのではないでしょうか?
あまりに理不尽で、、、そんな実態に目をつぶってはいませんか?


このような性悪説的なコミュニティもトークンエコノミーの考え方を導入することで、「退治できる」どころか生態系として存在することが難しくなります。

なぜなら、トークンエコノミーによって消費者と生産者は直接繋がり、正当な対価を交換できます。

もちろん、先ほど紹介したクラウドファンディングのようなことも展開できます。

1人ひとりの努力に価値を届けられる、そんな社会へ

さて、トークンエコノミーという新たな金融システムが形成されることは、今目の前で苦難に立ち向かっている小さなコミュニティを一つずつ救うきっかけになるのではないでしょうか?

このような様々なコミュニティが歯車のように噛み合い、健全に回って生き、コミュニティ同士の価値交換も生まれていく、そんな社会形成ができるのです。

10年後は、池井戸先生がトークンエコノミーによって下町工場が世界に衝撃を与える!と行った新しい作品を社会に送り出す、そんなきっかけにでもなればと思います。

中央集権が悪で、非中央集権が善であると言いきれるシンプルな理由

2018.12.18

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