下層レイヤーこそ、トークンエコノミーを語るべき。



トークンエコノミーという単語は好き嫌いが別れるそうです。
好き嫌いが別れるには様々な切り口があると思いますが、もっとも一般的なのはブロックチェーンへの関わり方でしょう。

「『トークンエコノミー』は低いレイヤーを触っている人たちからしたら好かない言葉だよ」

ある人からこんなことを言われました。
逆だと思いませんか?

実際にブロックチェーンを触っている層だからこそ、トークンエコノミーを普及させるために積極的に使っていくべき言葉だと思うのです。

今回は、そんな低いレイヤーを触っている方々に向けて少しでも響いてくれたらと思って記事を書きます。

ブロックチェーンの階層構造を把握する

まずは、ブロックチェーンの全体像を見るための階層構造を確認していきましょう。

投資領域に関わる層

ブロックチェーンに関わる人々の中で、もっとも多いのがこの層です。

仮想通貨において、どの通貨の価格が上がるのか下がるのか、どの開発環境がいいのか悪いのか、外部から眺めています。

ブロックチェーンの本質的な所にはあまり興味がなく、あくまでも投資で儲けるためにブロックチェーンに興味がある人々のことをさします。

規制領域に関わる層

次に人数が多いのは規制領域に関わる層です。

ブロックチェーンに直接的に関わることはなく、外部から規制をかけることによってコントロールしようとします。

その目的は多岐に渡りますが、もっとも大きいのは既存のサービスが脅かされることから守るためでしょう。しかし、実際に自分たちのサービスに追い風になると判断したら、規制するだけでなく積極的に支援する事もあります。

重要なのは、ここの層は経済的にもしくは社会的に力を持っている人が多いという事です。

ビジネス領域に関わる層

その次に多いのがビジネスにブロックチェーンを利用しようとしている層です。

いかに既存のビジネスモデルに組み込んで収益化させるのかを考えています。
基本的にビジネスが上手なので、喋る事が得意で、理想的な状況を伝えることに長けている人がこの層にいます。

実際にブロックチェーンを開発するようなことはありませんが、ブロックチェーンに関しての知識自体はしっかりと持っているのが特徴です。

技術開発領域に関わる層

そして、もっとも少ないのが技術開発領域に関わる層です。

最先端に立ってブロックチェーンの開発に取り組み、システムの改善やプロトコルの改良を日々行なっています。

ブロックチェーンのリアルを知っている層で、理想を追い求めつつも、現実を見てしまう人が多いのではないでしょうか。

以上のように、ブロックチェーンに関わる人は、深い所に関わる人ほど少なくなり、表面的に関わっている人ほど多い、逆三角形になっています。

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2018.11.30

ブロックチェーンの現状を考察する

技術開発領域に関わる層は現実を見ている

技術開発領域に関わる層に関しては、トークンエコノミーという単語を嫌っているように思われます。

その理由の一つとして考えられるのが、トークンエコノミーを使う層は実際にブロックチェーンを触っていない事が多いからです。あくまでも概念的な部分に共感してそれを発信していることが多いため、現実的にトークンがどのような仕組みで動いているのかを理解していないことが考えられます。

最下層で触れている人からすると、「知らないくせに使っている」「にわか」のような感覚なのでしょう。その結果、トークンエコノミーという単語を使うことを嫌い、概念的な話をすることを避けるのでしょう。

ブロックチェーンのこれからを考察する

これからブロックチェーンが実用化を迎えるに当たって重要なことは、技術開発領域の層とビジネス領域の層がお互いにぶつかるように領域を進めていくことでしょう。

ビジネス領域は、自分たちが行なっていることの実現可能性を考えるときに初めて下層に向かってベクトルが向かいます。同様に、技術開発領域も、拡張や汎用性の向上、現実世界での応用を考えたときに初めてベクトルが上を向きます。

ブロックチェーン業界がさらに盛り上がりも見せるには、圧倒的に後者が必要です。
どんな世界だったら美しいのか、どんな世界だったら人々は幸せに暮らすことができるのか。

夢を見て、思考の枠組みを外すことがブロックチェーンのこれからに必要なことと言えるでしょう。

ブロックチェーンは現実世界をアップデートする

求められるのは、現実世界をアップデートするような考え方だと思います。

とにかくトークンエコノミーは良くない。
大した知識もない奴が言っていることだ。

そんな思考は不要です。時代を変えていくのは型破りな考え。

その考えを持つべきなのは、実際に開発していて、知識もある、最下層を触る開発者の皆さんではないでしょうか?

【ブロックチェーン】インターネットとの類似点から普及に必要な要素を考察する

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下層レイヤーとトークンエコノミーをまとめる

今回は、ブロックチェーンの技術開発領域を担う層に対して、「もっと夢を見たほうがいい」という内容を記事にしました。

私は、冒頭で述べた「トークンエコノミーという言葉を好かない」というフレーズにとても違和感を覚えました。もっともブロックチェーンに触れている層が、ブロックチェーンで成り立つ社会を好かないということが理解できませんでした。

これからの世の中を見据え、思考を拡張していくことが、時代の進歩にも発展にも繋がるのではないでしょうか?

CoinInfo編集部は、今年の夏に与論島にてトークンエコノミーの実証実験を行います。
詳しくは以下の記事にて!

【参加者大募集】与論トークンの目的と内容を大公開!

2019.03.03

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