【聖地】ブロックチェーンアイランドに迫る



「ブロックチェーンアイランド」

この夢のような名前で呼ばれている国をみなさんはご存じでしょうか?

「マルタ」です。

世界最大の取引所であるBinanceと深く密接な関係にあるマルタですが、意外とその全貌を認知している人は少ないのではないでしょうか?

今回の記事ではそのマルタの歴史と仮想通貨とのかかわりから、今後の動きを見ていこうと思います。

マルタってこんな国です

まずはマルタという国のことを表で紹介します。

国名 マルタ共和国(Republic of Malta)
公用語 英語、マルタ語
首都 バレット
通貨 ユーロ
国土面積 316平方キロメートル
人口 40万人

マルタは、イタリアの南側、地中海に位置する島国です。気候は温暖、治安もとてもいいためリゾート地として人気があります。

教育にかかる費用は無料ですが、識字率が欧州の中ではかなり低い数字となっています。

たくさんの企業がマルタへ移動している

マルタがブロックチェーンアイランドと呼ばれる所以が、マルタに移動してくる企業の数にあります。

この次のパラグラフでその要因は述べるとして、まずは移動してきた有名企業3社を紹介します。

Binance(バイナンス)

まずは世界最大の仮想通貨取引所バイナンスです。

2017年7月に中国で生まれたバイナンスですが、その圧倒的成長スピードから世界的に一躍有名になりました。

しかし現在、日本への進出は行っていません。

日本で仮想通貨交換業を営むには金融庁に登録をしなければいけないのですが、当時バイナンスは「無登録で行っている」と金融庁から指摘を受けました。

その後、日本語版のサイトは削除されて今に至ります。

バイナンスでは独自通貨BNB(Binanceコイン)も発行しています。

BNBはバイナンスでの取引手数料に使えたり、新規上場コインの投票にも使える、バイナンスで取引をする上では重要なコインとなります。

マルタに移動してきたのは2018年春。

中国や日本での規制が厳しくなってきた結果だと考えられます。

OKEx(オーケーイーX)

次に紹介するOKExも中国で誕生した取引所です。

2014年に誕生したOKExですが、取り扱われているコインの数がとても豊富です。

日本国内の取引所では取り扱っていないアルトコインも取り扱っているため、多くの人から人気を得ています。

また、バイナンスと同様にOKBという独自通貨を発行しています。

こちらもOKExにて取引を行う場合に重要なコインと言えるでしょう。

マルタに移動したのは2018年春。

マルタでの活動のしやすさに惹かれたのだと思います。

Bittrex(ビットレックス)

3つめはシアトルで誕生したビットレックスです。

ビットレックスの特徴は、OKExと同様でたくさんのアルトコインを取り扱っている点にあります。その数はなんと200種類を超えます。

また、フィアットでの取引は行うことができないことも特徴の一つとしてあげられます。

マルタへの進出は2018年10月。

ヨーロッパ向けに新たに「Bittrex International(ビットレックス・インターナショナル)」としてサービスを開始しています。

マルタを選ぶ理由はなんなのか?

ここからは、なぜ「ブロックチェーンアイランド」と呼ばれるマルタに各企業が参入してくるのか、を考察していきたいと思います。

具体的には以下の3点が考えられます。

  • 法律
  • 税率
  • 立地

では、それぞれ見ていきましょう。

法律で考える

マルタでは仮想通貨に関する法律が整っています。

  • 仮想通貨金融資産法
  • マルタデジタルイノベーション庁法
  • 技術調整&サービス法

以上の3つだけではありませんが、法律面はとても充実していると言えます。

これらの法律によって「投資家、システム構築者、システム管理者」をしっかりと保護することができる状態となっていることから参入障壁が低いのだといえます。

税率で考える

マルタは「タックス・ヘイブン」と言われています。

タックス・ヘイブン
自国外の企業や富裕層に向けて課税を軽減・免除している地域のことです。

日本を例にとって見ましょう。

日本の税制では、仮想通貨にかかる税金は最大で55%です。非常に高い税率と言えるでしょう。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

【どうなる?!日本の仮想通貨の税制】世界や他の金融商品と比較する

2018.11.09

次にマルタの税率です。

マルタの所得税は一律で35%です。一見高く見えますが、富裕層が累進課税により他国でもっと高い税金を払っていると考えたらかなり安いといえるでしょう。

また、キャピタルゲインに関して無課税なのもタックス・ヘイブンと呼ばれる所以です。

最後に法人税ですが、表向きは35%となっていますが、いくつかの制度を使うことによって5%まで下げることが可能なようです。

立地で考える

地中海の中心にあるので、欧州各地に行き来することが可能です。

日帰りで大陸まで移動することができるので欧州の拠点として構えやすい立地であるといえます。

Malta Blockchain Summit (マルタブロックチェーンサミット)

マルタブロックチェーンサミットとは、世界中からおおよそ4000人の人々が集まる会議のことです。

エンタメやフィンテックなどの分野において、ブロックチェーンの技術をどう応用するのかについて話し合われます。

マルタブロックチェーンサミット2018が、2018年11月に行われました。

サミット中にはたくさんのイベントが催され、マルタの首相でもあるジョセフ・マスカット氏も登壇したそうです。

次回は2019年の5月に開催予定です。確実に今からの半年間でブロックチェーンは進化するので、半年後に何が議題に上がっているのかがとても気になります。

マルタの首相はこう考えている

最後に、マルタの首相であるジョセフ・マスカット氏の発言を見ていきましょう。

「私自身は、技術は既存のシステムを改革・改善すると熱く思う。だから、マルタはブロックチェーン・アイランドとして発足した。 我々はこの新興技術を規制している初の国であり、そして、ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨はお金の未来となってくれる」

「これから患者たちは自分の医療記録を有したり、人道支援が本来の目的地に届くなどが実現することが出来る。 そして、今のようにデータが損なわれ、正当な財産を無くすことが再発しないように保証される」

「マルタは、これらの最新技術に関する規制を確立させる最初の国であり、透明性が高い規制は悪いビジネスを減少させるだろう」

世界的に見ても、今現在の仮想通貨に対して「投機」以外の目で見ている人はかなり少数ではないでしょうか?

それはつい先日行われたG20での内容からも読み取ることができます。

【いいとこ取りしたい人必見】G20各国の仮想通貨に対する動向要点をサクッと総まとめ

2018.11.03

どうしても投機に対する規制をしなければいけない現状にあるのです。

しかし、ジョセフ氏はブロックチェーンの持つ可能性にポジティブに向き合い、世界に発信しようとしています。

世界でも、ブロックチェーンの可能性を見出している人はいますが、それを実際に行動に移していっている彼に敬服します。

マルタとブロックチェーンの今後を考察する

ブロックチェーンアイランドと呼ばれる理由がわかったでしょうか?

国として活動がしやすい、税金や法制度や立地がいいというのももちろんあります。

しかし最も顕著に表れているのは首相の考え、言葉だと思います。

彼の持つ、彼の放つ言葉には価値が宿っています。それはどんな人でもそうなのですが、価値を発信することができない人も世の中にはたくさんいると思っています。

そしてそれを行動に移せる人はもっと少ない。

そんな中でマルタがブロックチェーンに対して、仮想通貨に対して前向きに向き合い行動に移してきたことは、今後の仮想通貨に大きな影響を及ぼしていくでしょう。

仮想通貨という大海にマルタというたった一粒の水滴が落ちたときに、いかに周りを変えることができるのか、そのために純度を高めていってほしいです。

それをわたしたちコインインフォ編集部が情報メディアとして発信していけたらなと思います。

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