「タイムバンク」と聞いてあなたはピンときますか?
直訳すると時間の銀行。
わたしは銀行に対してあまりいい印象を持っていません。笑
いい印象というよりもいずれなくなると思っているからあまり気に留まらないというのがただしいところでしょうか。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
さて、今回紹介するタイムバンクですが、画期的なシステムで成り立っているのです。
有名人もたくさん利用しています。
まさにこのタイムバンクこそが価値主義を体現しています。今回はそのタイムバンクの説明とタイムバンクが作り出す価値主義について紹介してきます。
目次
タイムバンクとは?
タイムバンクは、人の時間を10秒単位でリアルタイムで売買できるサービスです。
言うなれば、人の時間を売りたい人や買いたい人のやり取りができるプラットフォームです。
タイムバンクは株式会社メタップスが2017年9月にリリースし運営しているサービスで、スマホのアプリでのみ利用することができます。
記事の最後にインストール方法とURLを貼っておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
どんなシステムなのか?
タイムバンクを利用する人には2パターンいます。
お客さんとして時間を買う人と発行者として時間を売る人です。この2者で基本的には成り立っています。
時間を10秒単位で売買することができるのですが、その売買する目的はいくつか挙げられます。
たとえばリワードです。
リワードの内容も人によって変わっているので、そこを楽しむのもタイムバンクを通して売買する目的になるでしょう。
また、利益目的で売買することも考えられます。それぞれに対しての秒給はリアルタイムで変わるようになっています。つまり、株のように値段の差を狙って売買することができるのです。
そして挙げるとしたら、購入した時間を資産のように保有することができることです。その時間を持つこと自体を目的にすることです。その人に対して出資をしているということです。
どんな人が使っているのか?
最初に有名人が使っていると書きましたが、どのような人が使っているのでしょうか?
2019年1月31日時点での秒給とリワードの内容、時価総額を紹介していきます。
堀江貴文
まずはホリエモンこと、堀江貴文さんです。実業家、起業家、経営者としても有名な堀江さんですが、その秒給はなんと293.3円です。
1秒で293円が入ってくるのです。おそらくタイムバンクの中でもトップレベルなのではないでしょうか?
時価総額は驚異の3144億円です。
リワードの内容は「相談、アドバイス」です。あのホリエモンに相談に乗ってもらえるのはとてもうれしいのですが、1200秒からとなっているので、20分相談やアドバイスをもらうのにおよそ35万円かかります。
それほど有意義なものになるのは間違いありませんが、やはりホリエモンはすごいなという感想を持ちます。
落合陽一
次に紹介するのは現代の魔法使いといわれる、落合陽一さんです。
筑波大学の学長補佐や自身の会社であったり、研究室や授業、アートなど、活動の幅がとても広いことで知られています。
そんな落合さんの秒給は570円でした。ホリエモンの倍です。
時価総額は8809億円。そのリワードの内容は「専門分野の相談」です。やはり多岐に渡る仕事内容からもその偉大さは伝わってきますが、改めて数字を前にするとそのすごさが伝わってきます。
落合さんに関する記事もありますのでぜひご覧になってください。
箕輪厚介
最後に紹介するのは箕輪厚介さんです。
幻冬舎の編集者として編集活動をなさる一方で、テレビへの出演なども積極的になさる、個性豊かな方です。
箕輪さんの秒給は129円で時価総額は1923億円。
箕輪さんのリワードは上述した2人よりも種類が多いです。
コンテンツのコンサルティングや講演、LINEグループへの参加券などもあります。
価値主義とは?
ではここからは価値主義について考察していこうと思います。
また、価値主義については以下に記載する佐藤航陽さんの記事でも大きく取り上げていますので、ぜひご覧になってください。
価値主義を説明する
価値主義とは、そのモノの価値に重きを置くという考え方です。
しかし、この説明だけだと理解しにくいです。ですので、価値主義を考えるときには、まずはじめに資本主義のことを理解してみましょう。
資本主義とは、資本を持っていること、資本があるということがよいという考え方です。私たちが生きる2019年現在も資本主義は継続されてます。
そもそもこの資本主義はいつ始まったのでしょうか?
その起源はイギリスの産業革命になります。イギリスの産業革命によって社会の中は大きく分けて2つになりました。
雇う人と働く人です。この2者をつなげたものが資本、いわゆるお金です。産業革命以前、お金というモノはあくまでも価値を媒介するためのものでした。
しかし、働く人と雇う人がお金でつながっている状態になり、お金に徐々に価値が移っていったのです。
それが資本主義の始まりです。
いわば資本主義というのは、価値の媒介手段がお金しかない状態であり、なおかつお金に価値が移行し始めている思想のことです。
しかし、テクノロジーが大きく発展した2000年代。価値を媒介する手段がお金だけではなくなってきました。媒介手段の多様化が起きたのです。
価値を伝える手段が多様化していくにあたって、お金にたいしての重要度が下がってきたのです。これは想像できると思うのですが、価値を伝える手段が増えて、それらで平等に伝えることができるとしたら、大切なのはどれだけの価値を持っているのか、になります。
それこそが価値主義なのです。媒介手段が多様化している現代において、1手段に過ぎないお金に依存する必要がなくなってきたのです。
大切なのがどれほど価値があるのか、価値をどれだけ高めることができるのか、に変わってきたのです。
価値主義とタイムバンクの関係性を紹介する
冒頭で「タイムバンクは価値主義を体現している」と記述しました。このパラグラフでは、どのように関係しているのかを考察していきたいと思います。
価値主義とは、それが持つ価値の大きさが大切という思想だということは説明してきました。
タイムバンクは個々人が持つ時間のやり取りをするアプリです。時間は今まで価値として明確に測ることができなかった概念的なものです。しかし、テクノロジーの進歩によって時間を売買することで、資産価値を持たせることができています。
つまり時間を使ってやり取りができるようになっているということです。
「まじ?じゃあその時間もらおうかなあ?」
時間を使ってトマトが買えるようになるかもしれません。時間を使ってコーヒーを買えるかもしれません。
つまり、このタイムバンクは価値を伝える手段に「時間」を用いることができるようになったということを教えてくれているのです。
価値主義が作る未来とは?
タイムバンクのように、これからくる未来には価値主義が必ず存在しています。それは間違いありません。では、世の中が価値主義であふれたらどうなるのでしょうか?
では話を戻して、価値主義が作る社会をかんがえてみましょう。
おそらく最初に出てくるのは、タイムバンクのように新しい価値の媒介手段がどんどん増えていきます。これは価値主義の説明でもしましたが、媒介手段が増えれば増えるほどお金というものに対しての重要度は低くなっていきます。
その過程でたくさんのコミュニティが増えていきます。これはタイムバンクのようなアプリの形態をとるものがメインになってくるでしょう。
コミュニティごとに価値を媒介する手段が完成していき、媒介手段が多様化していきます。おそらく10年後には大きく価値主義が台頭してきているはずです。これは佐藤航陽さんも同様のことをいっていました。
価値主義が中心にある時代では、生活の中心がリアルからバーチャルへ移行していると考えられます。その理由は、アプリやVRなど、テクノロジー上で新しい媒介手段が生まれるからです。
本格的に人々の生活の中心がバーチャルに移行すると、リアルの世界ですることはほとんどなくなっていくでしょう。
そして、無数に増えた媒介手段の互換もバーチャルの世界で行われるようになります。はじめはレートのあった通貨たちが次第に区別できなくなっていき、最終的に1つの通貨へと集約していくと考えられます。
そして価値主義が崩壊するのです。わたしはそう考えています。
いまだに価値主義になっていない今、価値主義後の未来を想像することは容易ではありません。
しかし、時代は繰り返し、分散と集約が繰り返している世界においては、もう一度、媒介手段の統一が起きるのではないかと予想しました。
インストールから使用まで
では最後にインストール方法を紹介します。
まずはアプリをダウンロードして起動してください。
時間の売買には現在はお金も必要なので銀行口座を登録してください。
これで使用準備は完了です。
あとは自分が受けたいサービスを選択して、料金を支払うと時間を買うことができます。
また、自分が時間を提供する場合は少し難易度があがります。時間を提供できる人は、一定の水準をクリアした人のみになります。
TwitterやInstagramなどのSNSでの影響力を測られて、そのスコアがある程度高い場合は見事時間を発行することができます。
ぜひ自分の影響力を数値化してみてください。
タイムバンクと価値主義をまとめる
今回はタイムバンクについて紹介していきました。
タイムバンクはこれからの時代の在り方である価値主義を体現しているアプリだということがわかっていただけたでしょうか?
また、価値主義がどのように広がっていくのか、そしてどのような終わり方をするのか、こちらも私の主観ではありますが紹介させていただきました。
しかし、近い将来に価値主義が主流の考え方になることは間違いのない事実です。それと同時に、人間の思想のレベルもアップデートしているということも理解しないといけません。
資本主義以前の思想は、資本主義が300年続くよりもより長い時間続いていたはずです。それ以前のものはまたそれよりも長かったでしょう。人類がサルと同じだったときから考えたらアップデートの周期は早くなっていることがわかります。
では、価値主義は?
100年、いや、50年かもしれません。もしかしたら次の時代はAIが作り出しているかもしれません。人の思考もないものになっているかもしれません。
そんなことを考えていては無限に時が過ぎてしまうのでここで終わりにしますが、今の価値観を忘れずにいるということも大切であり、同時に新たな価値観を受け入れるということもまた大切なのです。
その矛盾の中で、また明日から記事を執筆していこうと思います。
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