ユニセフが仮想通貨の寄付を導入!?実際に寄付してみた



国連児童基金(UNICEF:ユニセフ)は、2018年5月より仮想通貨の技術を使ったマイニングによって寄付ができるwebサイトを公開しました。

ユニセフの新たな試みは、世間に仮想通貨が浸透しつつある中で、注目を集めています。

仮想通貨に関するニュースはハッキングなど良くないものが目立ちますが、寄付という慈善事業への使い道が発表されたことにより、子どもたちへのより多くの支援と仮想通貨界のイメージアップが期待されます。

そこで本記事ではユニセフが仮想通貨での寄付を導入した理由、マイニングによる寄付の方法を紹介していきます。

そもそもUNICEF(ユニセフ)とは?

ユニセフの「名前くらいは聞いたことがある」という方も多いと思われます。

ユニセフは世界の貧困にあえぐ子どもに対して、支援活動を行っている世界で最大規模の慈善事業団体です。

ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)は、すべての子どもの命と権利を守るため、 最も支援の届きにくい子どもたちを最優先に、190の国と地域で活動しています。

保健、栄養、水と衛生、教育、暴力や搾取からの保護、HIV/エイズ、緊急支援、 アドボカシーなどの支援活動を実施し、その活動資金はすべて個人や企業・団 体・各国政府からの募金や任意拠出金でまかなわれています

引用:公式HP

従来のUNICEF(ユニセフ)への寄付の方法と寄付金の使い道

従来のユニセフへの寄付方法は、以下のようなものがあります。

【従来のユニセフへの寄付方法】
  • 郵便局から入金
  • コンビニで入金
  • クレジットカードで引き落とし
  • 電話
  • インターネットバンキング
  • 電子マネー
  • 携帯電話利用料と一緒に

他にも、コンビニなどに設置されている募金箱からの寄付・クレジットカード利用で貯まったポイントで寄付など、色々な寄付方法が存在します。

2016年には全世界で32億米ドル(約3,500億円)の寄付がユニセフに集まりました。
このときの寄付金の使い道は以下の通りです。

【3,500億円のユニセフへの寄付金の使い道】
  • 1,360万人に安全な水を提供
  • 940万人の子どもたちにはしかの予防接種を提供
  • 640万人の子どもたちに何らかの教育の機会を提供
  • 220万人の重度の急性栄養不良の子どもたちに治療を提供
  • 参考:公式HP

UNICEF(ユニセフ)がマイニングによる寄付を導入する理由

ユニセフはなぜ仮想通貨のマイニングを導入したのでしょうか。
ユニセフがマイニングによる寄付を導入する理由と、期待される効果について説明します。

マイニングによる寄付は手軽である

今までに寄付をした経験がある方は少なくはないと思われます。
そのほとんどが道端での寄付を呼びかけている人へか、コンビニに置いてる募金箱への寄付でしょう。

マイニングによる寄付は、自宅にいながら簡単にできるため、非常に手軽です。
寄付方法もホームページにアクセスするだけですので、「パソコンをつけておくだけだし、寄付してもいいかも」と思う人が増えるでしょう。

また、人の目を気にせず自分の好きなときに、好きな時間だけ、マイニングの寄付に費やすことが可能です。

話題性による寄付層の拡大が期待できる

ユニセフという世界規模の支援組織が仮想通貨を利用した寄付を始めるというニュースは、仮想通貨界でも話題性が高く、興味を持っている人が多いです。

普段は寄付をしない層の人たちにも、寄付を促す効果があると推測できます。

2018年はより多くの寄付金が集まることが予想されます。

UNICEF(ユニセフ)のマイニングによる寄付の課題

ユニセフがマイニングによる寄付を導入するにあたり、いくつか課題があがっています。

心配する声として

  • PCの処理速度が落ちる(マイニングでパワーを使うため)
  • セキュリティ面
  • などが上がっています。

    ホームページにアクセスしてマイニングを行いますので、どうしてもパソコンの処理速度は落ちてしまいます。
    マイニングはパソコンの処理速度が非常に重要ですので、スペックの低いパソコンではうまくいかない可能性があります。

    また、セキュリティ面に関しても不安が残ります。
    これはユニセフに限ったことではないですが、コインチェック事件が記憶に新しいように、多くの大手取引所でもハッキング被害が起きています。

    現時点でハッキングは確認されていませんが、ユニセフのような巨大な組織で、お金が多く集まりそうなところをハッカーは狙いますので、しっかりと仮想通貨が守られるのかが今後の課題となりそうです。

    UNICEF(ユニセフ)のマイニングによる寄付の方法を実際に紹介

    UNICEF(ユニセフ)のマイニングによる寄付の方法

    寄付方法は非常に簡単で、こちらのURLに飛ぶと寄付ができます。

    https://www.thehopepage.org/

    こちらのサイトに滞在するだけで寄付が可能です。

    滞在時間は各個人に任されていますので、パソコンをつけている少しの時間でも寄付が可能です。
    マイニングには、モネロ(Monero)の機能が使われています。

    実際にUNICEF(ユニセフ)のマイニングによる寄付をしてみた

    筆者のノートパソコン(Zenbook 3)の処理能力の60%を使用して、1秒あたりに20ハッシュのマイニングを行えました。

    こちらのサイトより、1ハッシュ当たりのマイニング枚数が確認できます。

    20ハッシュ/秒だと、1日で0.0001819モネロがマイニングできます。

    2018年6月13日現在のレートで1モネロ=約13,000円ですので、1日起動して約2.4円(1時間あたり0.1円)という計算になりました。

    今現在で16,000人以上が利用しているので、全員が1時間利用したとすると1,600円の寄付となります。

    ワクチン10回分で151円ですので、ワクチン100回分の寄付金が集まっています。
    非常に手軽な操作で社会貢献ができるので、興味がある方は是非やってみてください。

    仮想通貨やブロックチェーンを使った寄付をしているプロジェクト

    UNICEF(ユニセフ)のGame Chaingers


    実はユニセフのマイニング募金は今回が初めてではありません。
    2018年2月に、kkという寄付を募りました。

    Game Chaingersは、ハイスペックなパソコンを持つゲーマー向けに、イーサリアムのマイニングを行うソフトをインストールしてもらう寄付方法です。

    2018年2月~3月末まで募集し、85イーサリアム(約430万円)を集めました。

    Fountain ConnectのLayla


    2018年1月15日よりICOを利用して、Fountain Connectという活動が発足しました。

    Fountain Connectは、Laylaというプラットフォームの構築を目的としており、『透明性の高い寄付を実現可能にする』というビジョンを掲げています。

    寄付をしたはいいものの、本当に必要な人に届いているか分からない、実は寄付団体が詐欺だったという問題が後を絶ちません。
    Laylaはこれらの問題を、透明性の高い仮想通貨を利用することによって解決することを目標としています。

    ICOは終了し、Fountain Connectは10億円以上の金額を集めることに成功しました。

    公式HPによると、Laylaで使われるFTCトークンは2018年9月に上場予定です。

    UNICEF(ユニセフ)のマイニングによる寄付のまとめ

    本記事では、ユニセフのマイニングによる寄付をご紹介しました。

    マイニングによる寄付という手軽さと斬新さが、新たな寄付層の発掘につながっています。

    寄付に限らず、仮想通貨が社会課題の解決に使われるケースは非常に多いです。

    仮想通貨投資だけに注目するのではなく、「どのように仮想通貨や仮想通貨の技術が社会の役に立つのか」に注目するのもおもしろいです。

    農業問題と児童虐待を解決するめしこいんとは!?

    2018.06.10

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