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突如売り板に現れた20億BTC
仮想通貨取交換サイト「Zaif(ザイフ)」にて、2月16日夕方システムバグが発生。
Zaifが保有する仮想通貨をユーザーが売買できる「簡単売買」というシステムにおいて、なんとビットコインの買い価格が「0円」になっていたとのこと。
たまたま、同じタイミングでサイトを閲覧していた「麺屋銀次さん」が、試しに21億BTCの“買い”を入れてみると本当に買えてしまった。
すると、今度は手にした20億BTCが売り板に出現?!
ビットコインの発行上限と本件20億BTCについて
そもそも、ビットコインは当初より発行上限として2100万BTCが設定されており、20億BTCという数字は存在し得ないことになります。
いわゆるノミ行為とはなにか?
ではなぜこのような不具合が発生したのか。今回疑われているのが「ノミ行為」です。
ノミ行為とは、先物取引などにおいて、その取次業者(この場合Zaif)が取次業務をせずに自分自身で取引を成立させてしまうことを指します。
《引用元:Wikipedia》
今回のケースでは、そもそも存在しない20億BTCもの莫大な取引を成立させることでZaifが儲けを得ようとしていた可能性が考えられます。
資産が2千兆円になった男
今回、このバグに気が付いた「麺屋銀次」さんは自身のユーチューブサイトに当時の仮想通貨時価総額をアップ。その額はなんと2246兆円と天文学的な数値となっておりました。
動画についてまとめ
一瞬にして2246兆円もの仮想通貨を手にした麵屋銀次さん。自身のネット関連における投資経験から「9割の確率でバグだろう」と思いつつも試しに買いを入れたところ、本当に0円で購入することができてしまったとのこと。トラブルリスクを考え、Zaifに報告をしたところ今度はアカウントロックされてしまい望んでいた取引ができなかったそう。現在取引などは可能になっているそうですが、本件についてZaifからは何の連絡もないそうです。
本件に対するコメント
本件について当事者である麵屋銀次さんは以下のようにコメントしている。
「2246兆円といった“変な”表示は一瞬のことで、現在はすべて元通りに戻っている。
そういう意味では改めてZaifのセキュリティの高さが証明されたとも考えられる。」
《引用元:「俺の仮想通貨時価総額2246兆円になった」》
まとめ
今回、仮想通貨交換サイト「Zaif」にて発生をした本件ですがトラブルを懸念した麵屋銀次さんが確認する意味で買いと売りを入れ、未然にZaifへ報告をしたことで、仮想通貨市場全体への影響はありませんでしたが、もっと多くのユーザーが“意図的に”
0円での買いをし、大量のビットコインが市場流出したとすると一体どうなっていたのでしょうか。
Zaifの公式発表
本件に関し20日、ZaifはHPにて公式発表として以下の報告を行っている。
《以下、引用》
2018年2月16日夕方頃(17時40分頃~17時58分頃)、当社サービスである「簡単売買」上の価格計算システムに不具合が生じ、ゼロ円で仮想通貨の売買が出来る状態が発生しましたこと、また、それに伴い板情報が異常値を示したことに関して、《中略》深くお詫び申し上げます。
本件と仮想通貨の信頼について
先日発生したコインチェックからのNEM大量流出により、仮想通貨に対する信頼について疑問が投げかけられていますが、本件も同様に本質的には仮想通貨自体のセキュリティ(=ブロックチェーンというシステムのセキュリティ)とは別に、取引所(=交換サイト)の管理体制に対する信頼性向上が問われており、その意味で本件はZaifをはじめとする仮想通貨取引所、ひいては仮想通貨自体の信頼が下がりかねない事件だと思います。
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