トロンの各取引所への上場情報とチャート変動の関係性と将来性まとめ



直近数ヶ月で様々な上場ニュースが流れたトロン(TRX)、仮想通貨の発行が最近活発化している中国発のアルトコインであり、また新しいアルトコインであるにもかかわらず時価総額ランキングでいきなり上位に躍り出るなど、世界中から注目を受けています。
一方で、ホワイトペーパーの内容に疑問視する意見や詐欺疑惑などネガティブな情報も流れてきています。
この問題から、トロンがバーンするのではないかという情報まで出ています。

実際どうなのか、トロンの沿革、市場の動向やバーンに関する情報から、トロンの今後の展望についてみていきます。

トロンの概要と特徴

名称 TRON(トロン)
通貨単位 TRX
ジェネシス日 2017年8月28日
発行上限 1000憶TRX
創業者 ジャスティン・サン(Justin Sun)
時価総額 2660億円(2018年4月9日時点)
ホームページ https://tron.network/enindex.html
ホワイトペーパー https://o836fhe91.qnssl.com/tron/whitebook/TronWhitepaper_en.pdf

創始者のジャスティンは音楽ストリーミングサービスPeiwoのCEO

トロンを語る上で、創始者のジャスティン・サンが持つ経歴は外せません。

1990年7月生まれ 非常に若いながらも、仮想通貨を介してインターネットの大企業による中央集権化されたネットワークではない新たエコシステムを構築するビジョンを持って中国を代表する起業家です。
2011年 北京大学を卒業後、2013年にペンシルバニア大学で政治経済学の修士号を取得しています。
ペンシルバニア大学への留学中に仮想通貨に触れる機会があり、ベンチャー企業への投資で活用することから始めたといわれています。
2013年 リップル中国事務局長を務め、同時期に音楽ストリーミングサービスのPeiwoを創業しました。
Peiwoは、スナップチャットのように匿名のチャット機能に課金制の音声通話機能を持つSNSアプリです。
Peiwoは中国を代表するSNSアプリとなっています。
2015年 フォーブス誌が選ぶ中国を代表するアンダー30の起業家の一人としても選ばれています。
2016年 リップルを退社し、現在は、トロンとPeiwoの2社の創業者として注目を受けています。
2017年 ジャスティンは、起業家養成を目的とした「湖畔大学」を最年少で卒業したことで、話題になりました。
日本では馴染みのない「湖畔大学」ですが、中国のマンモス企業であるアリババの創設者であるジャック・マーが創設したビジネススクールで、中国では合格率が2%以下の難関大学としても有名です。

そんな起業精神を受け継いでいるジャスティン・サンが2017年9月にローンチした仮想通貨がトロンです。
会社の設立は、中国ではなく、シンガポールにしているのは、恐らく同時期に中国政府による仮想通貨市場への取締が強化されたことが背景にあると考えられます。

トロンは、Dapps(分散型アプリケーション)を活用し、非中央集権化された新たなインターネット空間を構築することを目的としています。

具体的に説明すると、Facebook、GoogleやAmazonのような大手企業が、インターネット上の情報を一方的に独占する状態から、各ユーザーが互いに自由に情報を共有できるインターネット空間を構築することを目指しているそうです。
2018年1月には、トロンとPeiwoの統合計画が発表され、その数日後には統合が完了したことも発表されました。

トロンではPeiwo以外にも、Game.comやOBikeのようにDAppsによって新たなサービスを次々と発表しており、ジャスティン・サンによって新たなインターネット空間の構築が着々と進められていることが伺えます。

上場ニュースの時期ととチャート変動を照らし合わせて見た

OKExへの上場ニュース

現在最もTRXのボリュームが高い仮想通貨取引所はBinance(バイナンス)となっています。

バイナンスにおいてTRXの取引は2017年10月31日から開始され話題となりました。
https://pbs.twimg.com/media/DNcqRgrV4AAdHxc.jpg

しかし、TRXのチャートをみる限り、価格の変動が12月中旬までほとんどありません。
2017年12月中旬に何があったのでしょうか?
実は、2017年12月22日にバイナンスと並ぶ中国三大取引所であるOKExがTRXを上場することが正式に決まりました。
前日の2017年12月21日にジャスティン・サンがTwitterで報告した直後からTRXの高騰が進んだと考えられます。


また、2017年12月25日にはジャスティン・サンがTwitterで日本での認可も視野に入れていることを公開したことで、TRXの高騰に拍車がかかったと考えられます。


ちょうど、この時期にTRXが高騰していることから、TRXが上場すると価格が上昇する現象が引き続き起りました。

Bithumbへの上場ニュース

2018年4月5日に韓国の「Bithumb」への上場によって、TRXは一晩だけ高騰しました。
https://binancewiki.net/4263/

類似した現象がICXの時もあり、Bithumbに上場した途端に価格が急騰した仮想通貨は他にもあり、トロンも同様の動きとなったとみられます。
ただし、すぐに価格が戻ったことで、Bithumbに上場した一瞬だけ価格が上がったのは、4月9日までにTRXを購入すると特典が付くキャンペーンが展開されたことが指摘されています。 

今後の好材料とされる上場とバーンについて

2017年に登場して以来、トロンのバーンに関する噂はたて続けに起きました。
トロンの供給量は1,000憶枚とされており、これまで他の仮想通貨で起きたバーンと同じく、供給量を制限することで価値の上昇が期待されています。
2018年3月31日にバーンが起きることが予想されましたが、繰越されたことから、今後も注視する必要があります。

QUIONEXへの上場か!?

日本国内の仮想通貨市場へ上場する準備も2018年1月から進められています。
2018年1月13日付けのジャスティン公式ツイッターでは、日本の金融庁へ仮想通貨交換業者の認可を得るための申請書を提出したことを明らかにしています。

日本でのトロン上場をどの仮想通貨取引所で行うのか、様々な憶測が飛び交う中で、マイナーなQUIONEXが注目されています。

なぜ、QUIONEXなのか?

意外な繋がりが、トロンの創設者であるジャスティン・サンが卒業したビジネススクールにあります。
ジャスティンが卒業したビジネススクールをアリババの創業者であるジャック・マーが設立し、そのビジネススクールの卒業生の中で最も注目を浴びたのがジャスティン・サンです。
元アリババの社員がトロンのプロジェクトに加入していることが、ジャスティン・サンの公式Twitterにおいて何度か発表されています。
さらに、ジャスティン・サンのTwitterでは、アリババの創業者であるジャック・マーとのツーショット写真が投稿されてきました。

「湖畔大学」を創設したジャック・マーが設立したアリババがソフトバンクと提携しており、ソフトバンクの元社員がQUIONEXの役員として名を連ねていることが根拠として挙げられています。

価格上昇要因としてのバーンについて

仮想通貨が上昇するための材料とタイミングや特徴6選

2018.04.13
2018年3月にバーンを行う予定が発表され、3月中旬にバーンが起こることが期待されて、一時TRXが高騰する動きを見せました。
しかし、結果的にバーンは起きず、3月31日のテストネット公開も期待が高かった半面、さして、TRXへの期待が下がったと考えられます。

結果として、4月上旬はTRXの価格は急落し、仮想通貨取引のランキングでも順位を落とす結果を招きました。
3月中にバーンが起きることが予想されましたが、延期されたのかは定かではありません。
ジャスティンによるツイートを見る限りでは、近日バーンが起きる気配はありませんが、完全に可能性が排除されたわけではないので、今後もバーンについて動向を見守る必要があると思われます。

トロンを購入できる取引所

日本国内の仮想通貨取引所ではトロンを扱っているところがないので、日本国内の取引所でビットコインを購入して、海外の仮想通貨取引所にてトロンを購入する方法しかありません。

トロンを扱っている海外のメジャーな仮想通貨取引所として3つ紹介します。
トロンを扱う仮想通貨取引所は2018年に入って急激に増えましたが、Market Capを参照して、2018年4月時点で取引量の多い3つの取引所を比較します。

https://coinmarketcap.com/ja/currencies/tron/#markets>より
Upbitが取引量トップなのですが、日本在住である場合取引ができないので、次点のHuobiを比較対象として今回取り上げます。
Coin MarketからTRXの出来高(ボリューム)をみるとBinance(バイナンス)とOKExの出来高が60億円を超えているのに対し、Huobiは30憶円規模に留まっています。
TRXと扱っている主要の仮想通貨のボリュームを見てみるとOKExに占めるTRXの取引量の割合が比較的高いことも見て取れます。

Huobi バイナンス OKEx
メジャーな通貨ペア TRX/BTC TRX/BTC TRX/BTC
取引手数料 取引の0.2% 取引の0.1% BTCを使った取引:メイカーは-0.1%、テイカーは0.1%
出金手数料 無料(変動することあり) 67 TRX(最低出金量134 TRX) 最小0.004BTC
ボリューム(2018年4月10日時点) 30憶円強 60憶円強 60憶円強

それぞれのTRXのボリュームと取引の手数料をみるとお勧めの取引所としては以下です。

  1. OKEx
  2. バイナンス
  3. Huobi

また、昨年度末から中国政府により仮想通貨取引所への取締強化を受けて、バイナンス、OKExやHuobiは中国から拠点を移して政治的なリスクを軽減しています。
バイナンスは2018年3月に拠点を香港からマルタ島に、HuobiとOKExは香港に拠点を構えて直接的に中国政府からの規制強化の影響を極力回避しています。
ただし、多数の仮想通貨を扱ってきたバイナンスでTRXの取引をする方が手数料や政治的なリスクを鑑みると一番お勧めできます。

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