全てのものは「集約と分散」が交互に移りかわっているということは言うまでもない事実です。
「集約」の代表格と言えばなんでしょうか。
やはりGAFAが挙げられます。
GAFAのビジネスはいわゆる「B2B」もしくは「B2C」の形態をとっています。
1つの場所や人に力やモノを集約させ、社会へ発信するという形です。
しかし人口の増加から引き起こされる消費量、生産量の増加には既存の形態では対応しきれません。より分散していかなければならないのです。
その代表格として今回紹介するのがみなさんご存知のフリマアプリ「メルカリ」です。
まさしく今後の時代にあっているC2Cのビジネスを展開しているメルカリ。
メルカリのビジネスモデルから、今後の分散型社会の理想的な在り方を見ていきましょう。
目次
GAFAのビジネスモデルのビジネスモデルを解説する
集約の代表として挙げられるのがGAFAでしょう。
この段落ではGAFAのビジネスモデルを見ていきましょう。
Google(グーグル)のビジネスモデルを解説する
グーグルはとても多様なビジネスを展開しています。
検索であったり、YouTube、アプリなどなど。今回は広告におけるビジネスモデルを考察していきます。
グーグルのビジネスモデルはB2BとB2Cの2つがあります。
ビジネスモデルに登場するのが、「グーグル」「広告主」「顧客」の3者です。
みなさんご存知の通り、グーグルを使って検索をするときにコストはかかっていないですよね?
顧客とグーグル間では、課金サービスを使用しない限りお金の動きはありません。
顧客は無料でサービスやデータを受け取る代わりに、「何を検索したのか」「その人の情報」を提供しています。
一方、広告主とグーグル間では、グーグル側が広告枠を提供し、その見返りとして広告料をもらうというお金の動きです。
グーグルは顧客から得た情報により、顧客が求めているモノやサービスに合った広告を掲載します。
その結果、広告をクリックする確率が上がり、両者にとってより効率のいい広告ビジネスが行われるという仕組みです。
このビジネスモデルを展開したことによりグーグル側には膨大な顧客情報が集中し、ビジネスとしてより大きなものへと進化してきました。
Amazon(アマゾン)のビジネスモデルを解説する
アマゾンは「利益を出さないビジネス」として知られています。アマゾンもグーグル同様、多様なビジネスを展開しています。
今回は小売業を例に考えていきます。
アマゾンの小売りのビジネスモデル自体はとくにこれといった複雑性はありません。
グーグルと同様にB2BとB2Cのビジネスモデルを展開しています。
登場するのは「アマゾン」「買い手」「売り手」の3者です。
アマゾンはまず、サービスによって顧客を満足させることができるかどうかを考えます。
小売りで言うと十分な品ぞろえがしているかどうかです。
アマゾンを通してニッチな商品を買えるようにすることで、買い手は「アマゾンならなんでも売っている!次もアマゾンで検索して探してみよう!」という満足状態になります。
これはアマゾンに対しての口コミ増加につながり、さらなる買い手の増加を促します。
アマゾンにはたくさんの買い手がいるという状況を作り出したことによって、売り手がどんどん集まってきます。
アマゾンを実際に使用している人だったらわかると思いますが、一つの商品に対していくつもの売り手がいることは普通の状況です。
これにより価格競争が起き、より買い手が満足できる形態を作り出すことが可能になります。
売り手の数が増えるということは、当然その分品ぞろえも増えるので、買い手の満足につながります。
この正の循環により、アマゾンというシステムに対してたくさんの買い手、売り手が集中してきます。
冒頭で述べた「利益を出さないビジネス」というのはどういうことでしょうか。
これは、上述したモデルで得た利益を新たなる事業に投資していくという意味です。
アマゾンはAmazonGoやKindle、アレクサなどさまざまな事業に投資をしています。
より顧客を満足させるために多様なサービスを展開し、それにより更なる顧客獲得を狙っていくのがアマゾンです。
Facebook(フェイスブック)のビジネスモデルを解説する
存在するSNSの中で最も利用者の多いのがフェイスブックです。
利用者はなんと10億人にのぼります。
フェイスブックもグーグル同様、B2BとB2Cのビジネスモデルを展開しています。
登場するのは「フェイスブック」「利用者」「広告主」の3者です。
フェイスブックには10億人もの利用者がいるので、フェイスブックに広告を載せることは大きな影響力を持つことにつながります。
フェイスブックが広告枠を広告主に売り、広告主は実際に見られた回数またはクリックされた回数に応じて広告料を払う、というビジネスモデルです。
しかし注目すべきは、2018年4月に起こった8700万人分の個人情報流出事件です。
フェイスブックを利用している人の数は莫大で、ビッグデータと呼ばれるにふさわしいです。
フェイスブックはこのビッグデータを外部に販売することで利益を得ていたのではないかということが発覚しました。
Apple(アップル)のビジネスモデルを解説する
最後にアップルのビジネスモデルを紹介します。
アップルのビジネスの肝は確固たるブランディングにあります。
自分の周りでアップルの製品を使っている人はたくさんおり、使っている理由は「なんとなくスタイリッシュ」みたいな理由が多いです。
アップルの売上は「ハードウェア」「ソフトウェア」の2つがありますが、大半を占めているのはハードウェア(iPhoneやMac)です。
アップルが開発したソフトウェアはアップルのハードウェアでしか使えないようになっており、ソフトウェアを安価で手に入れて使えるようにする代わりに、ハードウェアを少し高めに販売しても問題はないのです。
アップルはより良いソフトウェアを安価で提供することで、よりたくさんのハードウェアが売れ、利用者が増えることによって更なるソフトウェアの改良ができ、、、
という好循環から成長してきました。
GAFAの中では一人異質な存在ではありますが、アップルが提供するソフトウェアの中では、さまざまな企業が参加しており、顧客情報や企業情報が集まっている状況です。
メルカリのビジネスモデルのビジネスモデルを解説する
今回の記事で分散の代表に挙げているのがこの「メルカリ」です。
メルカリはフリマアプリとして2013年に設立しました。
GAFAはB2BやB2Cをビジネスモデルとしていましたが、このメルカリはC2Cのモデルを確立した新しいビジネスモデルです。
登場するのは「メルカリ」「買い手」「売り手」の3者です。
フリマアプリとして事業を行っていますが、より抽象度を上げていうと「マッチング事業」を行っています。
あくまでもメルカリ自身は、買い手と売り手をマッチングさせるためにプラットフォームを展開し、売り手と買い手のやり取りには直接介入はしていません。
売り手がメルカリ上に出品し、買い手がそれを見つけ購入する。買い手はメルカリにお金を一時的に振り込み、メルカリが手数料を引き、買い手に商品が到着したのを確認出来たら、メルカリから売り手にお金が振り込まれる、という流れです。
メルカリの収益は手数料収入で、商品は消費者同士がやり取りするため、倉庫等も必要ありません。
利用者にとって「あんしん・あんぜんな取引」が確立したビジネスモデルで、メルカリが取引に介入することがなく、C2Cのモデルを実現させています。
Coininfoが目指す社会とC2Cのビジネス
ここまでで、GAFAのようなビジネスモデルとメルカリのビジネスモデルを見てきました。
大きく異なるこの2つのビジネスモデルを見たときに、これからの社会で必要に、主要になってくるのはどちらでしょうか?
ではここで一度、私たちCoininfoが目指す社会をおさらいしておきましょう。
私たち人類は今後「トークンエコノミー」によって成り立つ社会で生きていくことになります。
これは、人類の正しい在り方、人類が発展していくには必要不可欠なことですので、避けられないことです。
そもそもトークンエコノミーは、全てのものにトークンを帯びさせ、そのトークンに価値があるかどうかをみんなで決める経済圏のことです。
そのトークンに価値があると思った人達でコミュニティを形成し、そのようなコミュニティが無数に存在している状態です。
1つ1つのコミュニティが大きくある必要性はなく、重要なのはそれらのコミュニティ同士が誰かに縛られることもなく、対等に直接やり取りができているかどうかです。
私たちCoininfoが目指す社会はこのトークンエコノミーで成り立つ社会です。
トークンエコノミーの詳しい解説は以下の記事でも取り上げていますのでぜひ参考にしてください。
ここまで説明すると、最初に紹介した2つのビジネスモデルのどちらがこれからの社会に必要なのかは明確です。
もちろんメルカリが展開するC2Cのビジネスです。
C2Cのビジネスモデルこそ、トークンエコノミーに最も近い形態だと考えられます。
メルカリでは、出品者が商品に金額をつけ、購入者がその金額に納得のいった段階で取引が行われます。
あまりにも高すぎる値段をつけても売れることはなく、購入者と出品者が、その商品に対しての価値を決定します。
これこそまさにトークンエコノミーの考えに近いものです。
上記でも説明しましたが、メルカリは実際にお金をやり取りするときにメルカリが介入して手数料を取っています。
最終的なトークンエコノミーの状態は完全に個々人だけでやり取りをしているので、今のメルカリの在り方は正しいとは言い切れません。
しかし、GAFAのような中央集権的システムはトークンエコノミーでは淘汰されて行ってしまいます。コミュニティ間の関係が対等になりえないからです。
ここから言えるのが、メルカリのようなコミュニティ形成がトークンエコノミー形成へのマイルストーンになる、ということです。
今後の在り方についてまとめる
GAFAという言葉が今の世の中に強い影響力を持つことは否定できません。
GAFAが力を持ち、私たちの生活を大きく変えてくれたからです。
身の回りの人たちはiPhoneやMacを使っていますし、なにかわからないことがあったら「ググる」というのが普通になっていることからもわかるでしょう。
しかし上述したように、そのビジネスモデルは今後の社会では受け入れられなくなってくるでしょう。
メルカリが台頭してきたいま、主要になるビジネスモデルはC2Cです。
これは間違いなく避けられない事実であり、メルカリでさえも最終的には消えていくはずです。
集約から分散へ。
トークンエコノミーは徐々に近づいてきています。
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