リップル(XRP)のxRapidはメキシコから実用化へ!メキシコの仮想通貨事情【G20】



現在、仮想通貨は世界的に高い知名度を誇るようになり、ビジネスの決済や新しい投資の手段として大きな注目を浴びています。
日本やアメリカをはじめとして、世界各国で仮想通貨に対応する店舗が増えています。

G20でも仮想通貨に関する話題が頻繁にあがるようになり、各国で行われている対応や規制について話し合われています。
もはや、世界的にも仮想通貨を無視できない段階に入りつつある段階です。

G20の参加国の一つであるメキシコも同様で、メキシコ国内で仮想通貨の普及が増えつつある一方、慎重な対応をしています。

本記事では、メキシコでは仮想通貨に対してどのような取り組みが行われていて、またどんなコインが人気であるのかを解説していきます。

メキシコの概要を解説する

メキシコは1億2000万人ほどの人口を誇り、世界人口ランキングでは10位に入ります。
法定通貨はメキシコペソであり、銀や銅のような鉱物、そして石油の生産が盛んです。

過去には2度に渡って通貨危機が起こってしまい、バブルの崩壊によって、メキシコ国民の約40%が貧困と失業に苦しみ、国の治安は悪化しました。

G20には1999年に参加し、仮想通貨に対して好意的な印象を持っています。
メキシコはG20参加国の中でも、仮想通貨の理解が深い国と言えます。
国の財政は不安定なメキシコ内でも、仮想通貨の運用が行われています。

メキシコでの仮想通貨の歴史を読み解く

メキシコで運営されている代表的な仮想通貨取引所にはBitso(ビッツォ)やBitlemがあります。仮想通貨取引所が設立されれば、国内での仮想通貨の流通は活発化します。
メキシコ国内でも仮想通貨に関するニュースが積極的に報道され、仮想通貨関連の法律が整っていってます。
具体的にどのような課題がメキシコで出ているのかを歴史をさかのぼりながら解説していきます。

メキシコで仮想通貨が人気になったきっかけと時期はいつか

メキシコでは仮想通貨取引所のBitso(ビッツォ)が2014年4月より設立されました。
ビッツォではビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)リップル(Ripple/XRP)など世界的な人気を誇る仮想通貨を取り扱っており、メキシコペソでの取引が可能となっていることから、メキシコ国内で大きな支持を得ています。

2014年2月からはメキシコのセブンイレブンにてビットコイン決済が使えるようになりました参照:Bitcoin Now Accepted at Every 7-Eleven in Mexico—CCN)。

日本でも人気なセブンイレブンは海外でも展開されており、メキシコでは仮想通貨決済にも対応しています。
コンビニの対応をきっかけに、仮想通貨の流通がより活発になっています。

メキシコでの仮想通貨に関するニュースを解説する

メキシコではセブンイレブンでビットコイン決済が導入されるほどに、ビットコインが支持を得ています。

しかし、全面的な信用を得ている訳ではなく、法整備も必要とされているのが現状です。

2018年9月より、電子決済の運用にはメキシコ銀行の許可が必要とされました。
メキシコ銀行が発表した一般規定に沿って、電子決済を運用しなければいけません(参照:Mexican Cryptocurrency Regulations Approved by Congress—Bitcoin.com)。

メキシコ議会は仮想通貨に関する法案をロシア連邦議会下院に提出しています(参照:Mexican Cryptocurrency Regulations Approved by Congress——Bitcoin.com)。
内容はクラウドファンディングや仮想通貨に関係する企業のルールであり、法案は2018年3月に承認されました。
財務の安定とマネーロンダリングなどの犯罪防止に役立ち、今後はより仮想通貨の運用が行いやすくなることが期待されています。

2017年9月ではメキシコで大地震が発生しており、被災者のために復興金を用意することを仮想通貨取引所Bitso社のJose Rodriguez氏が語っています参照:Bitso Exchange Raises Cryptocurrencies for Mexican Earthquake Victims—Bitcoin.com)。
仮想通貨はブロックチェーンによって送金履歴が誰でも確認可能となっており、不正利用を防止できます。

被災者への募金がきちんと被災地に贈られたかを確認できるので、社会支援の手段としても仮想通貨は評価されています。ビットコインとイーサリアム、そしてリップルが募金に対応しており、全てが世界的な支持を得ている仮想通貨です。

2018年ではリップルネットワークが世界規模で拡大を果たし、10月にはリップル社が開発していた送金サービスの「xRapid」が商用化されました。
メキシコとヨーロッパ間、メキシコとアメリカ間のの送金にxRapidが利用されるようになります。

リップル(Ripple/XRP)がxRapidの商用利用を開始。何がすごいのかを徹底解説!

2018.10.02

リップルはビットコインを上回る送金速度が特徴で、世界中の銀行間での送金がスムーズになることを目的に開発を進めています。

メキシコで世界初のxRapidが使用されます。

時期 出来事
2014年2月 メキシコのセブンイレブンにてビットコイン決済対応が開始される
2014年4月 仮想通貨取引所のBitso社が設立される
2017年9月 Bitso社のJose Rodriguez氏がメキシコの大地震に向けた復興金の用意を発表
2018年3月 メキシコ議会が提出した法案がロシア連邦議会下院に承認される
2018年9月 南米におけるビットコインATMの設置が2023年まで続くと発表
2018年10月 メキシコの送金でリップル社の開発したxRapidが利用される

メキシコで人気の仮想通貨は何か

北米には世界で稼働している約73%のビットコインATMがあり、ビットコインの指導者として位置づけられています。

北米ではビットコインの浸透が進んでいて、法整備をまさに行っている最中です。
北米に含まれているメキシコでも、2018年にはフィンテック法による規制をしています。

2018年9月には、ビットコインATMの導入は2023年にまで続けることを発表されました参照:Global Bitcoin ATM Market to be Worth $145 Million by 2023: Report—CCN)。

ビットコインの支持率が伺えて、今後は更にビットコインの人気が増していくことが期待されます。

各機関の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

メキシコ国内ではセブンイレブンでビットコインの決済が始まるほどに仮想通貨が支持されています。
法整備が実施されている段階でもありますが、国内で仮想通貨の普及が進んでいることも事実です。
仮想通貨の事業も展開されていますが、政府・銀行・企業は実際にどのような姿勢で仮想通貨と向き合っているのか。
それぞれの立場と、実際に行っている施策について解説していきます。

メキシコ政府の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

メキシコ国内で仮想通貨を普及させる後押しのため、メキシコ政府は金融事業に関連する法案の整備を積極的に行っています。

2018年9月には仮想通貨に関する事業を始めるには銀行の許可を義務付けるように設定して、厳正な管理の元での運用を求めています。

「現在は許可制となっていますが、ルールをきちんと整えることで人々が仮想通貨を投資するきっかけになる」と、仮想通貨取引所Cubobitの責任者であるAmir Manzur氏は発言しています(参照:Mexican State Bank Announces Stricter Rules for Crypto Exchanges—COINTELEGRAPH)。

2018年4月にメキシコ政府はブロックチェーンによる契約追跡のプロジェクトの取り組みも発表しており、ブロックチェーンに対して好意的な姿勢でいることが伺えます(参照:Mexico Tests Blockchain to Track Public Contract Bids—coindesk)。

今後もメキシコ政府の動きに注目です。

メキシコの銀行の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

上記の政府の欄で紹介したように、メキシコで仮想通貨に関わるビジネスを始めるには中央銀行の許可が必要です。

仮想通貨は技術自体は評価されているものの、扱うにおいてリスクが伴うのでどうしても慎重にならざるを得ません。

2017年9月にはメキシコ銀行は仮想通貨の扱いを規制する動きを見せたことがあります。

このとき、メキシコ銀行知事のAgustín Carstens氏はビットコインを通貨ではなく商品と分類するべきと考えていて、政府からの支持を得ていないことから仮想通貨を通貨として認めていませんでした(参照:Banco de Mexico Governor: Bitcoin is Commodity Rather than Currency—COINTELEGRAPH)。

2018年9月時点では普及に向けた動きを政府と共に実施していますが、銀行が完全な認可をするには時間がかかると推測できます。

メキシコの企業の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

メキシコではセブンイレブンでビットコイン決済が導入された時期から、Bitsoを始めとした取引所が活発となって国内で仮想通貨の流通が激しくなりました。

政府による法整備や銀行からの認可が必要など、本格的な仮想通貨の流通に至るにはまだまだ課題は多いです。

しかし、国内での流通は確実に増えており、2018年2月からはメキシコのAmar Hidroponia社によって、Agrocoinと呼ばれるコインが発表されました参照:Dear Agrocoin Enthusiasts―agrocoin)。
2017年よりプロジェクトを立ち上げており、農業のサポートをするために役立つコインとして期待されています。
Agrocoinの導入など、メキシコでは仮想通貨の技術が確実に浸透しつつあります。

法整備が整えば、今後の仮想通貨ビジネスの拡大が期待できます。

メキシコでの仮想通貨の将来性とメキシコが世界に与えるインパクトを考察する

メキシコ国内の情勢は不安定な傾向にあり、治安が悪いというイメージを持っている方もいるかと思います。
治安と経済を仮想通貨により好転させることができれば、国としての信用を取り戻すことも可能です。

メキシコでの仮想通貨の将来性

メキシコ国内のセブンイレブン全店でビットコインの決済が対応するようになり、Bitso社のJose Rodriguez氏による被災地への義援金で仮想通貨が利用されるなど、メキシコ国内で仮想通貨は普及しつつあります。

また、メキシコの国産コインであるAgrocoinの登場により、国内の仮想通貨熱は盛り上がり、さらに仮想通貨ビジネスのモデルにもなってくれます。

コンビニのような身近な店舗で仮想通貨が利用できており、メキシコでの生活の一部に仮想通貨が入り込んでいます。
そのため、今後も仮想通貨がメキシコ国内で普及していくことが予想できます。

メキシコでの仮想通貨の発展が与える世界へのインパクトを考察する

メキシコでは仮想通貨導入に関するニュースが多く報道されている一方、国内で蔓延っている犯罪組織に仮想通貨が悪用されるのではないかという懸念もあります。

治安の悪いメキシコだからこそ、決済や取引の履歴を確認できるブロックチェーンの技術が期待されています。

メキシコで仮想通貨が発展し、ブロックチェーンの技術によって犯罪組織に向けた送金を無効化することができれば、国の治安も良くなります。

また、ビットコインをはじめとした多くの仮想通貨は、ペソや日本円のような法定通貨と異なり国家の情勢に左右されることはありません。
情勢が悪くなりつつある国家ほど、インフレやデフレに巻き込まれない資産にもなる仮想通貨の需要が高まります。
トランプ大統領による国境の整備によって税金が設定されれば、送金にも余分な手数料がかかります。
仮想通貨には国境の概念がないため、国際送金のときにかかる余分な手数料がかかりません。

メキシコのような不安定な国の治安が仮想通貨によって救われれば、世界でも仮想通貨を積極的に導入する機会が増えていきます。

xRapidの導入がメキシコで話題となり、ヨーロッパやアメリカ間での海外送金が容易になれば、xRapidの技術が世界規模で信用されます。
犯罪防止に加えて、世界でお金が簡単に広まっていくインパクトが与えられます。

メキシコの仮想通貨事情をまとめてみた

仮想通貨はまだまだ発展途上の技術であり、浸透するために必要な課題は多いです。

法整備はもちろんのこと、保有する国民が仮想通貨に対して充分なリテラシーを身に付けることが求められています。

仮想通貨を投資手段として考えず、新しい時代を担う技術として向き合いましょう。

メキシコでも、仮想通貨を浸透させるために積極的な取り組みが行われています。
メキシコでは政府と銀行だけでなく、企業も仮想通貨をビジネスに導入させるための努力を惜しみません。

被災地への義援金やコンビニでの決済、そして新しいコインの誕生など話題は尽きません。
メキシコでは仮想通貨に対する規制も比較的緩いので、今後の発展にも大きく期待できます。

メキシコの今後の動向から目が離せません。

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