YouTuber(ユーチューバー)やInstagramer(インスタグラマー)など、少し前まで名前すらなかった職業が時代を作っている。
少し前まで当たり前だった終身雇用という形は消え、数年おきに転職することが一般的になっている。
当たり前だったことが当たり前でなくなっているのが今の時代と言えるでしょう。
仕事において重要視されるようになるのは、会社ではなく個人。
中央集権的に雇う人がいて雇われる人がいる労働形態は終わりを迎え、非中央集権・分散型の労働形態が主流になります。
今回の記事では、時代の背景から労働形態の変化を捉えていきたいと思います。
目次
労働において分散と集約の形が発生している
CoinInfo編集部では、「分散と集約」という言葉をよく使います。
全ての事象は分散と集約を繰り返していて、それに抗うことはできません。
詳しくはこちらの記事をご覧になってください。
この動き自体は、労働にも当てはまると考えています。
狩猟採集(移動生活)から農耕(定住生活)もそれに当てはまるのではないでしょうか。
狩猟採集していた時代は個人の力が、農耕していた時代は集団での力が、それぞれ必要でした。その時代は分散から集約へと進んでいったのです。
現代においては、逆の形で発生しているのです。
現代の「働く」を考察する
皆さんは「働く」ということをどのように捉えていますか?
労働の形が変わることを捉えるには、現在の労働の形、前時代の働くという形について考察する必要があります。
それぞれ考察していきましょう。
「雇用」関係
現在、主流の労働形態は「雇用」です。
ある特定の人が会社を立ち上げ、そこに労働者がいる状態です。
雇う人がいて、雇われる人がいる。
アルバイトや正社員、パートなど、存在する職業のほとんどが当てはまります。
また、「雇用」にはパワーバランスが存在します。
働いている限り、決定権は全て雇っている側にあります。
つまり、労働するにあたり権利は自分になく、他者に存在しているのです。
労働基準法や労働組合法など、労働者の権利を担保するような法律はありますが、実態はそうではありません。
ここからわかるのは、現代の労働形態は中央集権的であるということです。
雇用関係は資本主義と共に誕生
現在の労働形態が生まれたのは、資本主義が誕生したとき。産業革命の時代です。
蒸気機関の発明によって、大規模な工場を持つ必要が生まれ、大量生産を行えるようになりました。そしてそこで働く人が必要になったのです。
資本を持ち工場を所有できる人が、そうではない人を雇い給料を支払う。
資本主義が誕生した時に、現代に続く今の労働形態も誕生したのです。
資本主義以前の「働く」
日本に限定して考えると、百姓があります。
百姓は「百の生業を持つ」という意味ですが、どこかに所属するという概念はなく、自分自身で様々な仕事をして生活をしていました。
誰かに雇われるのではなく、自分の意思で労働していたのです。
そしてそれが至る所で発生していた、つまり労働が非中央集権的だったのです。
海外でよく見られる奴隷制度も近いでしょう。
奴隷制度自体は超絶中央集権的ですが、奴隷の存在によって人々はどこかに所属することなく好きなことを仕事にしていました。
この奴隷制度に関しては今後記事にしていきたいと思います。
ここまでの内容をまとめると、労働においても分散と集約は繰り返しており、現代においては集約のフェーズである、ということです。
「フリーランス」の普及を考察する
新しい労働の形としてフリーランスが挙げられます。
日本の労働人口におけるフリーランスの割合は17%と言われており、今後も増加していくでしょう。
フリーランスについて考察していきましょう。
「フリーランス」という個人事業主
フリーランスとは、会社や組織に所属することなく、自分の持ち合わせているスキルや技術を提供して報酬を得る働き方のことを言います。
働く場所も様々ですし、提供している技術も人それぞれです。
そのため実際の企業からの需要も高く、「ランサーズ」や「クラウドワークス」などのサイトにもフリーランス向けの仕事が企業から発生しています。
上述した通り、日本のフリーランスとして働いている人口は1100万人で、今後も増加していくことが見込まれます。
これまでの個人事業主としての働き方
個人事業主といえば、どこかにお店を構えて、切り盛りをしている人のことが思い浮かびます。ある程度の資産を持っている人です。
しかし今となっては、どんな人でも個人事業主を始められ、簡単に仕事を得ることができます。
その背景として、私たちを取り巻く環境が変わってきたということが挙げられます。
仕事内容ももちろんですが、仕事が遠隔でも行えるようになったり、時間に縛られずに行えるようになりました。
わざわざ出社して仕事を行うことの意味がなくなってきたと言えるでしょう。
「働く」ことにおける分散を考察する
では、今後の「働くこと」はどのように変化していくのでしょうか。
私は2つの形があると考えました。
フリーランスは分散型である
まず1つ目がフリーランスという働き方です。これについてはここまでで深く話をしてきた通りです。
フリーランスとして働く人口が増加していること、海外ではさらに増加していて、労働人口の半数を超えていく可能性があること。
これからの労働の新しい形になってくることは間違いなく、まさに分散型の労働形態だといえます。
ギルドは非中央集権型である
そして2つ目がギルドとしての働き方です。
イメージはゲームの中でよく見られる「ギルド」と同じです。1つの仕事に対して複数人が集まってくる。そんな場所が今後の仕事のあり方になると考えられます。
会社という単位ではなく、1つのプロジェクトや仕事に対して人がいる状態こそが理想です。ギルドは非中央集権的だといえます。
新しい仕事への取り組み方を考察する
これからの時代を考えると、企業や会社という単位は消えていき、個人、あるいはプロジェクト単位で仕事をするような時代になると考えられます。
わざわざどこかに所属することがなく、仕事をすることができる社会的背景があるので、必然な流れであるといえます。
これこそまさに、分散と集約の流れでしょう。
「働く」ことをまとめる
今回の記事では、労働に対しての分散と集約を考察してきました。
少し前まで当たり前だったことが、現代においては時代遅れになりつつある。
そんな時代にあなたはどのように働きますか?
会社という中央集権から脱却し、ギルドやフリーランスという分散型や非中央集権型の働き方に移行することが求められるのです。
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