【地方創生のカギ】地域通貨が日本を再興させるワケ



地方創生、地方分権という言葉が世の中に普及してしばらく経ちます。

日本がこれから再興していくには、間違いなく地方が鍵になってくると言えるでしょう。

そこで今回は、日本でも一世を風靡した「地域通貨」について紹介していこうと思います。
通貨と言われてみなさんが思い浮かべるのは、円やドルのような法定通貨ではないでしょうか?

しかしその法定通貨が万能かと言われると、実はそうでもないのです。

今回の記事では、

  • 法定通貨が抱える問題点とは?
  • 地域通貨が法定通貨の問題点を解決する?
  • どんな地域通貨があるの?

この3点について考察していきます。

法定通貨が抱える問題点を考察する

まずは法定通貨の問題点について考察していきましょう。

今回はこれを読んでいる人にも理解してもらいやすいように法定通貨は「日本円」で考えていこうと思います。

法定通貨は信用で成り立っている

日本円を発行しているのは日本の中央銀行、「日本銀行(日銀)」です。日本で通貨を発行できるのは日銀だけであり、これはすでに法律で決まっています。先日、新紙幣のデザインが発表されましたが、国が管理しているからこそたくさんの人が使っている紙幣のデザインも変更することができるのです。

しかし冷静に考えると、日本銀行券と呼ばれる1万円札や5千円札はただの紙と違いはありません。装飾の施されている、福沢諭吉が描かれている紙なのです。

極端に言ってしまえば、コピー用紙や割り箸が入っている箸袋と同じ。

ではコピー用紙を持って焼肉を食べに行くのかと聞かれると、そんなことをする人はいません。何故ならば、そのコピー用紙に焼肉を食べられるほどの価値がないからです。

今度は、私がそのコピー用紙に価値があると言った場合はどうでしょうか?おそらく、それでも焼肉を食べに行く人はいないでしょう。しかし、日本銀行が「1万円札」と名付け、価値があるとした紙だったら食べにいきます。

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私と日本銀行、大きな違いは「信用」があるのかどうかです。

日本に住んでいる人にとって、国という存在は特別です。

「国が言っているのだから正しいだろう」
「日銀がこれ(1万円札)に価値があると言っているのだから価値があるのだろう」。

つまり国に対して、日銀に対して、信用があるのです。

対して、私が同じことを言った場合。これはもう言わなくてもわかりますね。

ここまでで言っている内容は、日本人の方には理解しにくいかもしれません。日本円が世界的にも信用されていて、価値が急騰したり急降下したりすることがないため、安定して法定通貨を使うことができます。

しかしベネズエラのようにハイパーインフレが起きて、法定通貨への信用が低いコミュニティや組織では、うまく機能しないのです。

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法定通貨にはステークホルダーが多い

日本では法定通貨でのやり取りが主流になっています。どんな人がどんなやり取りを行うときでも日本円を使用します。

つまり、全員が同じ目的を持って日本円を使っているわけではないので、日本円保有者が目指す方向性に相違が生じていきます。

これは保有者にとってマイナスの影響を持ちます。

また、全員が同じ通貨しか使わないのであれば、人の多い場所(都会や都心部)に日本円が集中し、それ以外の場所からはどんどん日本円がなくなり、地方のリソースの価値を正確に測ることができなくなってしまうのです。

これは日本だけでなく世界でも同様のことが言えるでしょう。

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課題を解決する地域通貨を紹介する

既存の法定通貨に対して、問題点を解決するものとして「地域通貨」があります。

  • 地域通貨とは?
  • 地域通貨のメリットは?
  • 地域通貨のデメリットは?

この3点について紹介していきます。

地域通貨とは?

地域通貨は、限られた特定の地域内やメンバー間だけで利用できる法定通貨ではない通貨のことを差します。

地域通貨自体は1980年代から世界中で行われていた取り組みであり、日本でも1999〜2000年にブームを迎えました。ピーク時には600種類以上の地域通貨が存在していたとされています。現在も日本国内だけでも300以上、世界に目を向ければ観測できないほどの地域通貨が存在していると言われています。

かつての地域通貨は、地域内コミュニケーションの促進が主な目的にありました。しかし2019年、地域活性化のツールとして再注目を集めています。

地域通貨のメリットは?

そんな地域通貨にはどんなメリットがあるのでしょうか?

資金が循環する

地域通貨を使用する最大のメリットは、地域内で資金が循環することにあります。つまり、地域内の住民が直接恩恵を受けることができるのです。

また地域内で資金が循環するということは、それに伴ってサービスやモノも循環しているということに繋がります。

日本円は、日本円の多いところに自然と集まっていきます。つまり、地方都市ではなく都会に流れていってしまうのです。

地域通貨を使うことによって資金が地域外に流れることを防ぎ、地域活性化を促します。

地域住民の繋がりを生み出す

地域通貨のメリットは、地域内のコミュニケーション総量の増加に繋がります。
これはかつて興隆したときと同様の理由です。

人に何かをしたとき。例えば、ボランティアをするときのことを考えてみましょう。

日本円を使っている場合、ボランティアに価値をつけるとそれ自体が商品化してしまいます。
その結果、ボランティアに対しての気持ちや想いが薄れていってしまいます。

もし地域通貨を使用していた場合、気兼ねなく感謝の気持ちを表現することができるのです。
より些細なことに対しても対価や報酬を払うようになるので、地域住民間でのコミュニケーションが増え、住民同士の繋がりが広がります。

地域通貨のデメリットは?

地域通貨には必ずしもメリットだけがあるとは限りません。

デメリットとしては、地域通貨が実現すること自体かなり難易度の高いことであるということです。実現において重要なのが発行元が関係してきます。

地域通貨の発行主体になりうる存在として大きく分けて2つ、自治体と一般企業があげられます。
自治体が発行主体の場合、自治体への認知度や信頼度が高いため、普及はスムーズに進みます。しかし、発行にあたり発生するコストや、割引を行ったりする際の差分は自治体が負担することになります。その結果、収益化できずコストを発生するだけのものになってしまうということです。

一般企業が発行する場合はさらにシンプルで、収益化することが第一条件にあるので、実現のハードルがとても高いことが挙げられます。

どちらが発行主体になるとしても実現し、ランニングし続けることが困難な点がデメリットとなります。

地域通貨の例を紹介する

では、実際に日本で使われている地域通貨の例を紹介していきます。

藤野地域通貨「よろづ屋」を紹介する

まず紹介するのが、神奈川県の藤野地区で流通している地域通貨「萬(よろづ)」です。

しかし、地域通貨といっても「萬」という紙幣は発行していません。管理は全て通帳方式なのが特徴です。

萬は以下の仕組みで成り立っています。

  1. まず参加希望者は入会金1000円を事務局に支払い、自分の通帳をもらう。(年会費などの負担は一切ない。)
  2. 入会時に自分ができることやしてもらいたいこと、連絡先などの情報を提示する。
  3. メーリングリストなどによって会員間で共有する。
  4. 何の記載もない「0萬」の通帳をもらって開始する。

そして、やり取りの方法もいたってシンプルです。
モノやサービスの交換はそれぞれの会員が1対1で取引し、何かをしてあげたときはプラス、してもらったときはマイナスをそれぞれの通帳に自分で記入します。その単位は「萬」(よろづ)で、目安として1萬は1円です。

紙幣という媒介手段を使わずとも、個人が持ちうるサービスやスキルでやり取りをすることができるのです。

電子地域通貨「さるぼぼコイン」を紹介する

電子地域通貨「さるぼぼコイン」は、飛騨信用組合が岐阜県の飛騨高山地域における地域住民を対象として発行したものです。

さるぼぼコインを利用できる加盟店はおよそ100。ユーザーは、店舗に設置されたQRコードを専用のスマートフォンアプリで読み取り、アプリ上で商品代金を決済し支払いを完了できます。

また、加盟店は顧客から受け取ったコインを仕入れの決済などに使用することもできます。

地域金融機関が発行していることと、そのコインを二次利用することができるため、地域経済の拡大に繋がるのです。

さるぼぼコインはブロックチェーンを基盤にしているわけでなく、あくまでもシンプルなアプリ決済に分類されます。

地域通貨の中には、ブロックチェーンを基盤にしている「地域トークン」も誕生しており、次回の記事ではそちらも紹介していきたいと思います。

coming soon…

地域通貨はこれからの日本に必要である

地域通貨の誕生、普及は分散型社会を実現するために必要な一歩になります。

個々のコミュニティを活性化するために共通の価値を見出し、その地域特有の通貨を作ることで、その通貨のために人々は努力するようになります。

その行動が地域活性化に繋がり、日本が課題に抱えている地方創生にも繋がるのです。

そしてブロックチェーンを使うことにより、分散型のコミュニティになります。この分散型というのは、ここまで考察してきた地域活性化ととてもマッチした概念になります。

これからの日本に求められるのは、それぞれが独自の通貨を生み出し、個々人で価値を決めるコミュニティを形成することです。

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地域通貨をまとめる

地域通貨はこれからの日本には欠かせない概念だと言えます。地方創生を行っていくには、地域コミュニティを再形成する必要があるのです。

次回の記事では、そんな地域通貨と相性のいいブロックチェーンをテーマに話を展開していこうと思います。

日本全国で地域通貨が普及し、より分散型の社会になることを望んでいます。

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