あなたはキャッシュレス派ですか?現金派ですか?
まだまだ日本では現金派の人が多い印象です。
しかしキャッシュレスが活発に進んだ2018年。最も記憶に新しいのはPayPayでしょうか。
記事にしてあるのでぜひご覧ください。
2019年もこのキャッシュレスが社会で大きな課題になるのは間違いないでしょう。オリンピックまでにどこまで進めることができるのかがポイントです。
さて、ツイッター上で新年早々、ちょっとした議論がありました。メインは堀江貴文さんです。それがこちら。
現金信仰のアホには理解できないようだが、小売店において現金管理リスクは非常に高い。モラルの低い従業員による横領や盗難のリスク、営業終了後の締め作業の人件費や精神的負担、売上金の… #NewsPicks
「現金お断りの店」は… https://t.co/gcPZyIDsz2— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2019年1月3日
NewsPicksのこちらの記事「現金お断りの店」は、その後どうなったのか?へのコメントから今回の議論は始まっております。
この記事に関しての解説記事もいつか出したいとは思いますが、今回は
- キャッシュレス決済を導入するメリット
- 現金である必要性
この2点について考察していきたいと思います。
目次
キャッシュレス決済の導入について考察する
コストカットされる場面を紹介する
まずは、堀江さんと一般人がツイッター上で激論を交わしていた、飲食店や小売店にキャッシュレスを導入することのメリットを紹介していきます。
実際にアルバイトをしていたり、社員として働いていたことがある人ならばわかると思いますが、実際に現金を使ってする業務は多岐にわたります。
お会計
まずはお会計のときに、お客様から頂いたお金をいくらあるのか確認し、レジに打ち込み、おつりが計算され、そのおつりをお客様に返すという流れです。
最近はこれを自動でやってくれるレジも普及してきているので、お会計でのミスはなくなってきているものかもしれませんが、手作業でやるとなると普通にミスの発生する作業です。
このときにもしかしたら1円玉を多く渡してしまう可能性も大いに考えられます。そしたらそれはお店の損失になります。
たとえ1円の損失だとしても、お店にマイナスであることは否定できません。
もしキャッシュレスを導入していたら、おつりを計算するという行為自体が存在しないので、このようなコストは発生しません。
また、お金を数えることがなくなるので決済にかかる時間の短縮にもつながります。
レジ締め
1日の営業が終了したとき、もしくは区切りのいいタイミングで行われるのがレジ締めの作業です。
このレジ締めの作業も、経験したことのある人ならわかると思いますが、意外と時間のかかる面倒な作業です。一円玉から一万円札まで全ての現金の枚数を数え、前回レジ締めをしたときとの差がないかを確認します。
もし差があった場合は再度数えなおして、間違いがないように何度も繰り返します。
営業が終了して、帰る前にする業務で時間を取られることは精神的につらいものです。
これがもしキャッシュレスを導入して、そもそも現金を扱っていない状態だったら、レジ締めという作業自体がありません。お金を数える必要も、再度数えなおすときに感じる嫌気も生まれないのです。
入金
個人店の場合は存在しませんが、チェーン店の場合はその日に現金で売り上げた分を本社に入金するという作業もあります。
入金に関しては店内で完結する作業ではありません。ATMに現金をもって行き、入金作業を行わないといけません。時間的にも手数料的にもコストがかかってしまっています。
これもキャッシュレスを導入することによって省くことのできる作業です。はじめから売上金は本社のほうに振り込まれるのでわざわざ入金するという行為が存在しなくなります。
レジ金保管
現金でのお会計に対応しているということは、おつりが発生しますので、いくらかレジ金を用意しておく必要があります。
そのレジ金の保管にもコストがかかります。金庫のようなもので保管するとしたらその金庫の維持費やカギの管理も仕事として必要になってきます。
もしレジ金を保管する金庫がないとしたら毎回責任者がレジ金を持って帰るか、お店のどこかに隠すことをしなければなりません。お店のどこかに隠したとしたら、悪意のある従業員に盗まれてしまう可能性や泥棒の危険性もはらんでいます。毎回持って帰るにしても盗難や紛失のリスクもあります。
キャッシュレスにすることでレジ金を保管する必要性もなくなるので、大きくリスクもコストも削減できます。
キャッシュレスによってコストがかかる場面を紹介する
では今度は、キャッシュレスを導入するときにかかるコストを紹介していきます。
機器の導入コスト
キャッシュレスと一口に言っても、さまざまなものがあります。クレジットカードやプリペイドカード、デビットカードやQRコード決済など多様です。
カードを使った決済でいうと、カードリーダーを用意しなければなりません。モノによるとは思いますが、安いものではないのは当然わかります。小さな店舗だったら十分な費用になりえます。
QRコード決済の場合は、スマホやタブレットを用意してそこにQRコードを表示するだけなので、そこまで費用も大きいものにはならないでしょう。
手数料によるコスト
キャッシュレスでコストがかかるのはこれになるでしょう。
毎回の決済の数%が手数料として、決済会社に支払われます。売り上げの数%が引かれてしまうことを悔やむ店舗もあるのではないでしょうか。
現金での支払いを受けていたら100%が売り上げとして計上されるのでそれをマイナスと捉える経営者は大きなコストに感じるでしょう。
キャッシュレスの導入はコストにならない
キャッシュレス導入にかかるコストと、導入によって削減されるコストについて紹介してきました。
ここまで読まれたらわかるように、導入によってかかるコストは、削減できるコストによってペイできるはずです。
実際に数字として表れるコスト(手数料)ではなく、目に見えていないところでかかっているコスト(現金管理コスト)のほうがよっぽど大きいということを理解しなければなりません。
堀江さんのいうように、経営者がどれだけ有能なのかが見て取れる部分だと思います。
キャッシュレスと比較して現金である必要性を考える
今回の一連の流れを見て、キャッシュレスについて考えてみたいと思います。
そもそもキャッシュレスとは「キャッシュ(現金)がレス(ない)」ということを言っています。現金をなくそうという動きのことをキャッシュレス化というのです。
まずはその「現金」について存在するメリットとデメリットを考えていきましょう。
現金があることのメリットを紹介する
では、現金がある意味とはなんなのでしょうか?
匿名性
よく言われるのが「匿名性」があるということです。その硬貨や紙幣を誰がどこでなにに使ったのかがわからない、というのが匿名性です。
簡単に言ったら、プライバシーが守られるということです。
人間だれしも、何を買ったのか知られたくない時もあるでしょう。レシートさえ残っていなければ、あなたがどこでなにを買ったのかということは貨幣から知ることはできません。
消費の抑止力
もう一つ言われるのが、目に見えることで「使いすぎてしまう」ことを押さえてくれるというモノです。
財布の中にいくら入っているのかが見えていれば、計画的にお金を使えるという人も一定数はいるようです。
現金があることのデメリットを紹介する
犯罪の温床
メリットの裏返しになってしまいますが、匿名性があることによって犯罪につかわれることが多いです。
とくに高額紙幣は犯罪組織に使われることも多く、マネーロンダリングに使用される危険性も十分にあります。
管理コストがかかる
また、堀江さんの例でも出しましたが、現金はそれ自体が物理的に存在しているので、現金の維持管理費がかかってしまいます。
現在の社会では価値とされているお金を保存しておくためにお金がかかるというのもなんだか不思議なハナシに感じます。
不衛生
もう一つデメリットを上げるとしたら、現金はとても汚いです。
誰が触っているのかもわからないですし、洗うこともできません(硬貨だったら可能ですがいちいち洗う人はいないですよね?)。
たとえ毎回きちんと手洗いをしていたとしても、それだけ汚い現金を飲食店でも平然と扱っている現状はやはり怖いものがあります。
これからのキャッシュレスのありかたを考える
以上で挙げた現金のデメリットはキャッシュレス化することによて改善が可能です。
匿名性から発生する犯罪も、使用履歴が残るキャッシュレスでしたら規模を小さくできますし、現金の管理のコストもかからず、物理的に存在しないので不衛生にもなりません。
そしてここから考えたいのが、私たちが生きていく社会を見据えたときのキャッシュレスの在り方です。
これからの社会は必ず、トークンエコノミーによって成り立つ社会に変わっていきます。
これはさまざまな記事で紹介していますが、こちらの記事を読んでいただければ理解していただけると思います。
そんなトークンエコノミーの世界、トラストレスな社会を作り上げるには、中央集権的な存在やシステムが障害になります。
キャッシュレスで言えば、クレジットカードや電子マネーなどの法定通貨建てで成り立つものです。これらの存在は、トークンエコノミーの社会に必要のないものになってきます。
そこで台頭するのが仮想通貨のようなブロックチェーン技術を利用しているもの。
分散型の仕組みを取り入れているものが主要になってくるのです。
しかし、現状の日本を見たときに、そもそもキャッシュレスすら受け入れられていないのです。仮想通貨はなおさらです。
このままだと先に経済が崩壊してしまう。でも焦って仮想通貨の普及を図っても思うように進まないのは目に見えています。
だから、まずはキャッシュレスから。その次は、ステーブルコイン。そして仮想通貨。最終的にトークンエコノミー。
キャッシュレスをこのようなマイルストーンとして置きました。
キャッシュレスと比較して現金の必要性についてまとめる
堀江さんと一般人の会話からもわかったように、現金のメリットはキャッシュレスにすることに飲み込まれています。現金をこれからも残しておくことに意味はないのです。
だからこそキャッシュレスを。そしてキャッシュレスでとどまらずその先を。
私たちは少しずつでもトークンエコノミーという最終目標に進んでいます。どのようなプロセスがあったとしても目指すべき最終地点だけは常に見据えておかなければなりません。
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