仮想通貨が持つ価値は一体何か?
この問いへの答えはいくつかあります。
- マイクロペイメント
- 送金手数料をおさえる
- 国際送金
- 資金調達
仮想通貨は既存のものと違い以上のようなことを可能にしてきました。
それでは仮想通貨は日本という国に対してどのような価値を発揮して行くのでしょうか?
落合陽一の『日本再興戦略』の仮想通貨に関わる箇所をまとめました。
また、落合陽一氏の仮想通貨への意見をまとめましたので、こちらの記事も合わせて読んでください。
目次
日本再興の切り札
日本再興の切り札の中にはロボット、自動運転などが存在します。
なぜそれらが切り札なのかという理由は高齢化社会という日本が抱える課題に対しての相性の良さです。
高齢化社会は日本の弱点だと考えられていますが、将来的にむしろ強みになっていきます。
世界でどこよりも高齢化が進んでいる日本がその対応策を導き出すことができれば、日本は輸出産業を作り出すことができるようになります。
今後世界で高齢化が進めば進むほど世界がお客さんになっていきます。
高齢化がすすんでもロボットが人間の代わりを行うことができるようになれば、高齢化による人口減少は問題ではありません。
車の自動運転が実用化されると過疎地域での物流や移動手段の問題はかなり解決に近づきます。
車椅子も自動運転ができるようになれば移動の問題の解決にも近づきます。
このように現状の日本が向き合う課題にロボットや自動運転というテクノロジーは有効に働きます。
日本再興のもう一つの戦略「ブロックチェーン」と「トークンエコノミー」
日本を再興するにはロボットや自動運転のテクノロジーに加えてブロックチェーンを取り入れていくべきです。
ブロックチェーンの技術を取り入れてトークンエコノミーの考え方をしていくことが重要になります。
そのブロックチェーンの技術を取り入れて、トークンエコノミーを形成することができるものが仮想通貨になります。
仮想通貨の作るトークンエコノミー
これまでの通貨は中央銀行が中心となった中央集権的な通貨システムで、基本的に通貨を発行できるのは中央銀行のみでした。
それに対して仮想通貨は中央銀行を介さずに通貨を発行することができます。
これからの世界を考える時に、全てのものにトークンで価値付けを行って、その価値を信用する人だけで成立するトークンエコノミーが存在することこそが、通貨制度になると思います。
その通貨制度の一つの例がICO(イニシャル・コイン・オファリング)です。
この手法を用いれば、ホワイトペーパーさえあれば証券会社がなくてもある程度上場が可能になります。
上場は会社だけでなく、個人でも国や地方も上場することができます。
トークンエコノミーが広がるとあらゆるものや人が信用創造することができます。
これまでの世界では銀行が信用創造を行っていましたが、これからの世界では銀行に頼らなくても信用創造をすることが可能になり、トークンエコノミーの中では価値があると認められたものは空間と時間を超えて価値がついていきます。
日本が仮想通貨と相性が良い理由
落合陽一氏がブロックチェーンやトークンエコノミーという言葉を強く押す理由にはこの技術が日本とかなり相性の良いものだからです。
- 仮想通貨という日本語訳
- すでに日本に存在しているトークンエコノミー
そもそも仮想通貨という言葉を我々は使っていますが、英語では「クリプトカレンシー」と言い、
本当は暗号通貨と訳す方が正確かもしれません。
しかし仮想通貨と訳したことにより日本にすぐに浸透することができました。
なぜなら日本にはPASMOなどの馴染みのある電子マネーが存在するからです。
トークンエコノミーという言葉は難しく聞こえますが、日本にはすでにトークンがたくさん存在しています。
TSUTAYAのTポイントカードもANAのマイレージも立派なトークンで、
これらのすでに存在するトークンエコノミーは日本での仮想通貨の浸透を助ける基盤となりました。
ブロックチェーンが政治を変える
ブロックチェーンやトークンエコノミーを上手く活かすことで日本は国の形、社会の形、個人の形を世界に先んじてアップデートすることができます。
今の日本に必要な政治は今までのような中央集権的なものではなく、民主主義を地方自治重視にアップデートし、投票のルールや政治のあり方も各地で決めることができる仕組みを作っていくことです。
そのような地方自治を推進する時に問題となるのは財源です。
地方は国からの地方交付税交付金と住民税、固定資産税などの税収でやりくりしており、財政的な自由度は高くありません。
そこで新たな収入を産むことができるのはトークンエコノミーで、ICOで地方自治体はお金を集めることが可能になります。
この仕組みはどのような変化をもたらすのか、現在の仕組みと比べてみましょう。
産業を誘致したり、育成して上手くいけば税収がもらえる仕組み。国が成長している時には適しているモデルだが、今のような人口減少経済になると財政を絞るばかりになってしまう。
将来的価値を現在価値に転換する仕組み。独自性や実行力のある自治体が評価されていく。地方自治体が中央政府から財源的に独立していくため、中央政府としても金銭的な負担が少なくなる。
以上のようにトークンエコノミーを利用することで、攻めの投資がおこなるようになり中央政府からの独立をすることができます。
これは人口減少により、税収が少なくなるこれからの日本にとっては最適であると言えます。
ブロックチェーンが産業を変える
ブロックチェーンは「国の形」を変えるだけでなく「産業の形」を変えていきます。
日本はソフトウェアプラットフォームの市場を獲得することができませんでした。
ブロックチェーンはAppleやGoogleなどの既存のソフトウェアプラットフォームのモデルを変化させることになります。
つまりブロックチェーンはシリコンバレーと戦う最高の戦略になります。
なぜならブロックチェーンが中央銀行の存在を不必要としたことと同様にプラットフォームの管理者を不必要にすることで、ユーザー同士での情報管理や取引が行えるようになると、アプリを利用する際にAppleに払っていたお金を払わなくてすむようになるわけです。
「日本は景気がよくなったのに賃金が上がらない」と言われる根本的な理由はデジタル商品のほとんどがシリコンバレーのプラットフォーム経由で扱われているからです。
日本発で日本で自己完結するプラットフォームを作らない限り日本は永遠に裕福になることができません。
ブロックチェーン化することで産業の形を変えることは日本を再興するうえでとても重要になっていきます。
日本再興戦略と仮想通貨まとめ
仮想通貨は単なる決済通貨として広がっていくこと以上に日本を再興する上で価値を持つものです。
仮想通貨が日本の政治を変えて日本の産業を変えていきます。
政治も産業も非中央集権化が進み、今よりも効率的に物事が進んでいきます。
そのような重要な戦略である仮想通貨を守っていくことが我々のするべきことなのではないかと考えています。
投機的な目線だけではなくて仮想通貨の価値を確信することが重要であり、その姿勢が仮想通貨の価格の安定という物理的なメリットをもたらすことになります。
その安定がもたらせれば、もっともっと仮想通貨への信頼は高まり、日本を再興させるスピードは増していくでしょう。
落合陽一氏の仮想通貨への意見をまとめた記事も合わせて読んでください。
仮想通貨が日本を変えていくという高い視座と広い視野で世界を見ていくとまた違った景色が見えるかもしれません。
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