最近、今まではプラットフォームサービスを中心に事業をしてきた企業(アップルやNetflixなど)が独自コンテンツを開発し始めています。
例えば、Netflixがリモコンの一部に取り入れられたり、アップル(Apple)がオリジナルコンテンツを製作して提供したりしています。
プラットフォーム最強説からコンテンツ最強説へ新たな時代がやってきているのです。
でも、なぜそんな変化を急にし始めたのでしょうか?
今回の記事では、
- なぜ独自コンテンツを各企業が開発し始めたのか。
- 独自コンテンツの開発がどんな影響を私たちに与えるのか。
- 今後社会がどう変わっていきそうで、これらのニュースがどういう布石なのか。
読み解き、解説していきます!
目次
プラットフォームサービスから共有プラットフォームの1コンテンツになる
導入でも述べたように、
現在、中央集権型プラットフォームだった大企業が、非中央集権型プラットフォームに移行し始めています。
まず、用語について説明します。
アップル、アマゾン、Netflix、Huluなど、中央集権型アプリケーションは特定の企業の管理下によって運営されており、管理者の裁量によってアプリのメンテナンスや仕様変更が行われます。プラットフォームを管理する権利を、特定の企業が持っている状態です。
そのため、特定の企業がよくないと判断した場合は、急にアプリが削除されることがあります。
アップルの検閲のニュースからも中央集権型プラットフォームを理解することができます。
詳しくはこちらで解説しています。
分散型のアプリケーションとも言えます。言い換えれば、DApps(『Decentralized Applications』の略称)です。
分散型のDAppsの管理は取引をしているユーザーの間で行われており、特定の人物による違法な改ざんが行われることがなくなり、不正を防ぐことに役立ちます。
プラットフォームの管理をユーザーの多数決などで進めます。特定の1人が決めるということがありません。
DAppsのメリットデメリットなどを紹介している記事はこちらです。
中央集権型プラットフォームや非中央集権型プラットフォームについて理解は進んだでしょうか。
では、次の章では中央集権型プラットフォームだった大企業が、非中央集権型プラットフォームに移行し始めている具体例をニュースから見てみましょう。
独自のコンテンツに投資、開発している企業を紹介する
中央集権型プラットフォームだった大企業2社のニュースから、非中央集権型プラットフォームに移行し始めている事実を解説していきます。
Netflix(ネットフリックス)のニュースを紹介する
スマホやタブレットも普及したことで、最近はテレビを見るよりも、ネットで動画を見る機会がますます増えています。
ネットで動画を見るサービスとして注目されているのが、2015年9月に始まった動画配信サービス「Netfilix(ネットフリックス)」です。
Netflixは、「世界最大手のオンデマンドサービス」と言うくらい誰もが一度は耳にしたことがあり、実際にユーザーの人も多いサービスなのではないでしょうか?
そんなNetflixは2017年ごろから独自のコンテンツ制作費用として75億ドル~80億ドル(約9000億円)もの巨額の投資をしています。
Netflixは確実にクオリティの高いオリジナルコンテンツを量産し続けることで充実したラインナップを提供し、生き残りを試みています。
ここまではNetflix内プラットフォームでの話でした。
次に新たな施策として取り入れられている非中央集権的プラットフォームの話に移ります。
新たな施策とはネットのサービスでありながらテレビと連動しようとしている点です。
すでに「NETFLIX」と書かれたボタンがあるリモコンがパナソニックのテレビ機種の1つ、「ビエラ」で発売されています。
Apple(アップル)のニュースを紹介する
新年明けて早々の1月6日、サムスンは2019年春以降アップル関連製品との連携を行うことを発表し、1月7日時点では、サムスン・LG・VIZIO・ソニーの4社がアップル製品との連携を発表しました。
このニュースNewspicksでも大きな衝撃を世界に与えたと言ってもいいでしょう。
今まで自社ハード限定方針だったAppleが、他社にライセンスを提供したのです。
アップルは「iTunes」を介して映像配信ビジネスを行なっており、「DVDを殺した」存在でもありました。
以前は中央集権的プラットフォームやデバイスで十分他社を圧倒していたのです。
しかしこのニュースをきっかけに共有プラットフォームに移行するなど非中央集権化が進み始めました。
今回のサムスンなどへの正式ライセンスの決断の背景には、今流行りのNetflixやAmazon Prime Videoのような「固定料金制・見放題」のストリーミングサービスの存在があります。
アップルはiTunes向けのオリジナルコンテンツの制作をどんどん進めています。
他社ストリーミングサービスと戦うためにも、自社ハードウエアだけにこだわるのではなく、より広い機器で使える自由度をアップルは求めたのでしょう。
なぜ独自コンテンツを投資開発し始めたのか?
このように最近になって独自のコンテンツに投資したり開発したりする企業が急に増えました。
一体なぜなのでしょうか。
強いコンテンツはプラットフォームに依存しない
アップルを筆頭に、多くの中央集権型プラットフォーム企業が、自社のプラットフォームだけの活用や自社内のやりとりに依存している状態では、時流に乗っていけなくなってきたというのが現状です。
そこで、これらの大企業はお互いにつぶし合いになってもメリットはないので、みんなで共有していいもの作ろうと言う戦略に切り替え始めたのではないでしょうか。
しかし、共有プラットフォームに今までのコンテンツをそのまま複数の企業があげると、被りが発生してしまい、独自性がないという問題が発生しました。
その対策としてニュースのように、オリジナルコンテンツをどの企業もこぞって作り始めたのです。
大企業がオリジナルコンテンツを提供するようになった先にある未来
大企業がみんな共有プラットフォームに独自のコンテンツを提供するようになったらどうなるでしょうか。
極端に言えば、アプリケーションのダウンロードサービスを行なっているApp storeやGoogle Playがなくなるかもしれません。
そして、アプリケーションのダウンロードサービスのプラットフォームでさえも共有型になり、ブロックチェーンベースのDAppsが主流になるのではないでしょうか。
大企業がオリジナルコンテンツを提供するようになった先にある未来は非中央集権に限りなく近づいていきます。
オリジナルコンテンツが強ければ、プラットフォームは共有でいい
今回の記事は、中央集権型プラットフォームだった大企業が、非中央集権型プラットフォームに移行し始めている理由とそのニュースを解説してきました。
共有プラットフォームに他社とは被らないオリジナルコンテンツを提供していくことで、時流に乗りながら生き残っていく戦略が見えてきました。
非中央集権型プラットフォームつまり、権力や管理が分散した分散型のアプリケーションは今後の時流において必要不可欠なものになっていくでしょう。
ブロックチェーンベースの分散型のアプリケーションの1つとしてDApps(Decentralized Application)があります。
DAppsは非中央集権的であるため、アプリの運用や管理を特定の人が決めることなく、より多くの人の判断によって決定されます。
DAppsにも今後目が離せません!
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