【G20】地域創生に仮想通貨を取り入れる国!「ブラジル」の仮想通貨事情を徹底解説



G20では仮想通貨に対する議題が上がるようになり、仮想通貨に対してどう向き合っていくかが世界各国を交えて積極的に話し合われています。
G20の参加国であるブラジルも例外ではなく、積極的な法整備が必要との意思表示を見せています。

仮想通貨は法定通貨のように特定の国家で保護されていないので、扱いには慎重にならざるを得ません。技術自体は優れていても、懐疑的な声は未だに多く、世界的にも完全に決済で対応に踏み切れていないことが現状です。

本記事では、ブラジル国内は仮想通貨に対してどのような姿勢を見せているか、そして過去の事件を元にどんな規制を行っているのかを解説していきます。

ブラジルは2億人の人口を抱える国である

ブラジルは日本の反対側に位置する国であり、南米大陸の中では最大の面積を誇る国です。
人口は2億人を超えて、自動車生産や製鉄の工業では優れており、農業ではコーヒー豆や大豆が積極的に栽培されています。

一時期のブラジル経済はマイナス成長を続いていましたが、2017年からは緩やかですが回復の傾向を見せています参照:ブラジルの貿易-世界経済のネタ帳

貿易でも鉄鉱石や大豆、続いて原油を中国やアメリカに輸出しているので、物作りの基盤を担う重要な国と言えます。
G20には1999年より参加しています。経済のマイナス成長から回復した実績と、ブラジルの国土が誇る豊かな資源によって、世界でも大きく注目されている国です。

ブラジルでの仮想通貨の認知度と保有率はどれくらいか

ビットコイン(Bitcoin/BTC)はブラジルでも大変な人気を誇り、保有率が徐々に増えつつあります。
ダリア・リサーチ(Daliar Research)の調査でも認知度が高く、ブラジルでは61%の人が仮想通貨を認知しています。
一番が中国の87%であり、日本は83%で世界で第2位となります。

保有率は日本が最も高く、11%の割合を誇ります。
一方でブラジルの仮想通貨保有率は6%ですが、人数で換算すると1千万人を超えるので充分に高いです。
保有人数では、日本とブラジルはほとんど同じです。

ブラジル 日本
認知度 61% 83%
保有率 6% 11%
保有人数 約1000万人 約1000万人

参照:How many people actually own cryptocurrency?−Medium

ブラジルで人気の仮想通貨とは何か

ブラジルではビットコイン投資者の数が増えつつあり、サンパウロ取引証券所の登録者を上回っています。
ビットコインが株式以上の価値を持つようになったと認識されている証拠です(参照:There Are At Least Twice as Many Bitcoin Traders in Brazil as Stock Investors-Bitcoin.com)。

ブラジルのビットコイン投資家の数は、すでにサンパウロ証券取引所に登録されている個人の総数を上回っている。

一方で、取引所も需要に追い付かなくなり、仮想通貨取引所Mercado Bitcoinではピーク時に1日に5000件もの新規登録が行われました。
1年前の最大500件に比べると10倍もの勢いで需要が高まっています。

ビットコインは投資の手段というイメージを持つ人が多いですが、本来は新たなる決済の手段として作られました。
仮想通貨は特定の国家に依存しないため、国の経済や情勢が傾いて通貨の価値が下がっても、仮想通貨はデフレまたはインフレに巻き込まれることはありません。
非常事態に備えた資産として、仮想通貨は世界中で大きな期待を集めています。

ブラジルでの仮想通貨の歴史を解説する

ブラジルでは経済がマイナス成長をしていた時期があり、自国の通貨であるレアルに対する信用が落ちていました。
経済が悪化すれば国の治安も悪くなり、現金を保有しては盗難の被害に遭うリスクも高まります。

しかし仮想通貨の場合はスマホ内のウォレットに保管することで、仮想通貨を奪われるリスクが減ります。
スマホをはじめとする端末のセキュリティを整えれば、現金以上に安心して扱うことができます。

既にブラジルではビットコインの人気が高まっており、インターネットで保管できる仮想通貨は資産として大きな信頼を得ています。

ブラジルで仮想通貨が人気になったきっかけと時期はいつか

ブラジルでは経済が不安定になり、レアルの価値が下がりつつある一方でビットコインが注目されるようになりました。

2016年ではブラジルでオリンピックが開催されて、その頃には1BTCの価格が1500~2000レアルになっていました。日本円に換算すると6万円から7万円です。

2016年はレアルの価格の下落が激しく、レアルの不信感が原因でビットコインなどの仮想通貨の保有率が上がっています。

ブラジルに限らず、ベネズエラのように国家に対する不信感が募っている情勢が続くと、外貨に対する関心が高まります。

仮想通貨が人気になったのは、政治経済に対する不信感がきっかけの一つです。

ブラジルでの仮想通貨に関するニュースを紹介する

ブラジルでは仮想通貨に対する支持が高まりつつありますが、その支持を悪用した犯罪も存在します。

2018年8月末では、ブラジルの仮想通貨投資のプラットフォームであるAtlasからは26万人の顧客情報が流出の被害に遭いました(参照:Brazilian Crypto Investment Platform Atlas Hacked, Data Of 264,000 Users Leaked-CCN)。
資金が盗まれることはありませんでしたが、今後はよりセキュリティ体制を見直さなければいけない時期に入っています。

人気の高いブラジルの暗号投資プラットフォームであるAtlasがハッキング被害に。同社はユーザーの資金が安全だと主張しているが、264,000人を超える顧客の個人情報が漏洩した。

また、2018年1月にはブラジル政府は投資家を保護するために仮想通貨の規制を実施しました参照:Brazil Regulator Prohibits Funds from Investing in Cryptocurrencies-Bitcoin.com)。

ブラジルに限らず、日本や中国などでも仮想通貨に対する規制が実施されており、現時点では完全に認められていないのが現状です。
特定の国で保護されておらず、トラブルへの対策も不十分であり、サイバー犯罪の標的にされるなどのリスクが豊富にあることから、どうしても規制をかけざるを得ません。

仮想通貨が規制される一方、2018年6月には起業家のRicardo Reis氏はビットコインを利用したコーヒー製造機を開発しました参照:Brazilian Entrepreneur Creates Bitcoin-Powered Coffee Machine-CCN)。
ビットコインを支払えば自動的にコーヒーが入れられて、ビットコインを利用した新たな商売が注目されています。
コーヒー豆の生産が活発なブラジルならではのビジネスです。

2018年1月には政府によるイーサリアム(Ethereum/ETH)のシステムを利用した選挙が発表されました参照:Brazilian Government Plans to Process Petitions and Write Laws on Ethereum-COINTELEGRAPH)。
イーサリアムのスマートコントラクトは契約の自動更新を行う性質を持ち、ブロックチェーン上で独自のアプリを作成することも可能です。これらの特性を活かして、新たなる選挙システムが動こうとしています。
何億にも渡る票数を効率よく処理する手段として、仮想通貨が大きな期待を集めています。

ブラジル政府はブロックチェーンネットワークを利用し、数億票の票決を処理するために、イーサリアムのネットワーク上で、国の非効率的な選挙制度を動かそうとしている。

2018年2月21日には、ブラジルの銀行であるイタウ・ウニバンコ(Itaú Unibanco)が、仮想通貨リップルが生成するリップルネットワークの参加を表明しています参照:Ripple Extends its Reach into Emerging Markets With Five New Customers-Ripple公式)。
リップル(Ripple/XRP)はビットコイン以上の決済速度が評価されており、国際的な送金がよりスムーズになることを目指しているので、今後はブラジルの決済がよりスムーズになることが期待されています。

時期 出来事
2016年 1BTCの価格が1500~2000レアルに昇る
2018年1月 ブラジル政府は仮想通貨の投資規制を実施
2018年1月 選挙システムにイーサリアムを導入することを発表
2018年2月 銀行イタウ・ウニバンコ(Itaú Unibanco)がリップルネットワークに参加
2018年6月 Ricardo Reis氏はビットコインを利用したコーヒー製造機を発明
2018年8月 Atlasがハッキング被害に遭い、26万人の顧客情報が流出された

各機関の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

ブラジルでは仮想通貨に関するニュースが頻繁に取り上げられるようになり、今後はライフラインとして機能していきます。
過剰な投資に走らせないための法整備や規制は必要ですが、国内で将来性が大きく期待されていることは確かです。
ここからは政府・銀行・一般企業ごとの仮想通貨に対する見解をまとめて解説していきます。

ブラジル政府の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

ブラジル政府は過剰な投資を防止するため、現時点では厳しい法規制を整えています。一方で、上記で紹介したようにイーサリアムを利用した選挙システムや身分証明の提供を発表しています。
2017年8月22日にブラジル政府は公証文章の検証にイーサリアムによるブロックチェーン技術が採用されており、システムの合理化が進んでいます参照:Brazil’s Ministry Of Planning Reveals Ethereum-Based Proof Of Concept For Verifying Identity-ETH NEWS)。

厳しい法整備を整えている一方で、仮想通貨の技術自体は政治に取り入れるほどに評価しています。

今後、法整備が進めば、規制が緩和される可能性が見込めます。

ブラジルの銀行の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

ブラジルの銀行でもリップルネットワークへの参加が表明されたので、南米でも仮想通貨が徐々に広まりつつあることが伺えます。
ブラジルでも仮想通貨人気が広まっているため、銀行としてもその技術を無視できない段階に来ています。

政府もイーサリアムのシステムを政治に取り入れて、銀行もリップルネットワークに参加をし、仮想通貨による今後の発展に大きく期待できます。

一方で、中央銀行総裁のIlan Goldfajn氏はビットコインをネズミ講と主張しており、推奨したいものではないと批判しています参照:Brazil Central Bank Chief Compares Bitcoin to Pyramid Scheme-coindesk)。

仮想通貨は大きなリスクを含んでいることも確かであり、ブラジル社会に流通するまでには時間が必要です。

ブラジルの企業の仮想通貨への姿勢と見解を解説する

ブラジルでは大手バス会社であるBrasil SulとViação Garciaにて仮想通貨決済が導入されています(参照:Large Passenger Bus Companies in Brazil Start Accepting Three Cryptocurrencies-Bitcoin.com)。

Brasil SulとViaçãoGarciaは、6月6日にオンラインチケット販売のためのBTC支払いを受け入れ始めた。仮想通貨での支払いはすでにWebサイトに追加されている。

2018年6月よりチケットの購入にビットコインを利用できるようになり、ブラジル国民はもちろんのこと観光客も利用しやすくなりました。

仮想通貨が普及すれば、法定通貨を両替する手間が省けるので、世界中から観光客が集まりやすくなります。

ブラジルのサンパウロで設立されたジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)大学では、2018年4月に世界で初めて暗号金融の修士課程を開設しました参照:World’s First Master’s Degree in Crypto-finance Launched in Brazil-FINANCE MAGNATEA)。

Ricardo Rochman氏は仮想通貨の教育の必要性からプログラムを開発して、仮想通貨に関わらなくても問題提起ができるよう、学びの場を提供しました。
仮想通貨は確実に世界で広まりつつあるので、自発的に学ぶことは必要です。FGV大学の取り組みは、学生が自分の意志で仮想通貨を理解する機会を増やしています。

ブラジルでの仮想通貨の将来性とブラジルが世界に与えるインパクトを考察する

ブラジルでは仮想通貨の規制が実施されていますが、既に国内では仮想通貨が広く流通しています。
政治システムでもイーサリアムのブロックチェーンが導入されて、民間企業でもビットコイン決済が積極的に行われています。

特にコーヒーマシンはコーヒー豆の生産が盛んに行われているブラジルならではの発明です。

2018年にはブラジルの英雄とも称されているサッカー選手のロナウジーニョを主導とした仮想通貨のプロジェクトも始まっています参照:RS coin)。
ブラジルならではの仮想通貨の使い方が広まれば、国内でサッカーやコーヒーが仮想通貨と更に密接します。ブラジルの成功例が世界に大きなインパクトを与えることが期待されます。

ブラジルでの仮想通貨の将来性を考察する

ロナウジーニョはTwitterのアカウントでプロジェクトを発信して、世界に大きなインパクトを与えました。

サッカー選手であるロナウジーニョを支えてくれた人達への恩返しとして、ブラジルのサッカーコインを通じて、これまでとは別の形でサッカーを盛り上げる目的があります。

サッカーはブラジルだけでなく、世界中で大人気のスポーツです。ブラジルで生まれたサッカーコインが世界に広まれば、ブラジルだけでなく世界中でサッカーが更なる発展を見せることが期待されます。

国の文化が仮想通貨と密接に関わっているので、ブラジルでは多くの人が仮想通貨に期待を寄せており、国内での将来性にも期待できます。

ブラジルでの仮想通貨の発展が与える世界へのインパクトを考察する

ブラジルではビットコインが生活の一部として組み込まれる動きが進んでいます。

選挙システムや仮想通貨決済が上手く浸透すれば、ビットコインを始めとした多くの仮想通貨は投資の手段ではなく、私達の生活に必要な新しいお金になることが世界に印象付けられます。

観光客が積極的に訪れるようになれば、その分だけブラジルに対して強い関心が持たれるようになります。上記で紹介したビットコインによるコーヒーマシンの製造も合わせて、ブラジルの企業も仮想通貨に対して大きな期待を寄せていることが伺えます。

ブラジルは世界人口のランキングで5位に位置する国家であり、コパカバーナやイパネマなどのビーチが観光地として人気です。
ブラジルの経済はマイナス成長の時期があったことを上記で述べましたが、その不利の脱却に仮想通貨が大きな役割を担います。

仮想通貨の成長には時間が必要で、大豆や肉の生産規模が大きくてもマイナス成長の改善は簡単ではありません。

経済不調を経験したブラジルが成功例を重ね続ければ、仮想通貨は人々を貧困から救う新しいお金として大きな評価を得ます。

ブラジルの仮想通貨事情をまとめる

ブラジルでは仮想通貨の価値が株を超えるようになり、国内でもビットコイン決済が進むほどの勢いを見せています。
否定意見も多いですが、期待している声も確実に多いです。

法整備さえ進めば、ビットコインを始めとした数多くの仮想通貨がブラジルで更に流通します。

コーヒーやバスのチケットなどの決済にも用いられるようになり、ロナウジーニョが先導するプロジェクトも進行しているので、仮想通貨の価値は認められつつあります。

ビットコイン自体の値動きが激しいリスクを理解して、異様な投資を抑えることができれば、ビットコインに対する批判も減るでしょう。
仮想通貨のリスクを受け止めて、被害を抑えるための方法を把握していけば、今後は仮想通貨がより利用しやすくなります。

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