仮想通貨を語る上で欠かせない技術の一つがブロックチェーンです。
ビットコインを始めとする多くの仮想通貨で決済や取引を行った後、そのデータを保存してくれる技術であり、またデータの改ざんを防いでくれます。
鎖のように複数のデータが繋がっており、取引の履歴をたくさんの人が共有することができるので、ブロックチェーンはこれからの未来を支えてくれる素晴らしい技術です。
そんなブロックチェーンを使わない仮想通貨も登場するようになり、Tangle(タングル)と呼ばれる新しい技術が登場しました。
Tangleとはどんな特徴なのか、そしてTangleを利用しているIOTAとはどんな仮想通貨なのかを、この記事で解説していきます。
目次
ブロックチェーンを使ってない通貨「IOTA(アイオータ)」とは
IOTA(アイオータ)とは2017年6月に発行された仮想通貨であり、プロジェクトは2015年に始まりました。
ここでは、仮想通貨「IOTA」について詳しくみていきます。
IoT化されていく社会とは
これまではスマホやパソコンなどの電子端末がインターネットと繋がっていましたが、これからは洗濯機や冷蔵庫のような家具から、バイクや車などの生活に必要な乗り物もインターネットと繋がろうとしています。
現在でもIoT家電はいくつも発売されており、またIoTを利用した監視カメラもあるので、スマホと通じて家の状態をチェックすることもできるようになりました。
これからもあらゆるものがIoT化されていくと予想されており、IoTと私たちの生活はより密接につながっていきます。
参照:IoTとは?(Internet of Things)-Amazon
IOTA(アイオータ)はIoTをより快適に便利にする仮想通貨である
IOTAを通じてIoTの家電や乗り物の状態をチェックすることも可能で、製造メーカーに状況を知らせることもできます。
さらに、月々の電気代や駐車料金、更には乗り物の燃料代を支払いたくなった時、このIOTAがあれば自動的に引き落とされます。
また、IOTAは、IoT製品を利用している人からデータを自動的に受け取ることが可能です。
IoTを利用した人の情報をビッグデータとして解析し、新たな商品を作ることも可能になります。
IoTが普及すれば、その分だけ少額の取引が大量に発生すると考えられていて、承認の度にかかる手数料も膨大になってしまいます。
またブロックチェーンを利用した取引も時間がかかってしまい、それを改善するためにTangleが開発されました。
つまり、IOTAはIoTをより快適に、より便利に使えるようにするための仮想通貨です。
IOTAのより詳しい解説記事はこちらをご覧ください。
ブロックチェーンを超える技術「Tangle(タングル)」とは?
IOTAを支えてくれる大きな核となる技術こそがTangleであり、次世代のブロックチェーンとも呼ばれています。
Tangleの登場によって、今後のトランザクション(取引)がより高速になっていくことから、ブロックチェーンに続く新しい技術として期待されています。
そんなTangleの特徴についても知っておきましょう。
Tangle(タングル)を導入することでどんなことが可能になる?
Tangleの導入によって、これまで以上に速い取引が期待されています。
また、取引手数料が無料であることがIOTAの大きな特徴であり、Tangleがそれを可能にしています。
ブロックチェーンの支払いにかかる手数料は、従来の銀行を利用した支払いに比べると格段にお得です。
しかしマイナーに対して手数料を支払うこともあるので、複数に分けた取引を行う場合はどうしても手数料がかかります。
そのため、Tangleの導入による取引手数料が無料化される効果には期待が集まっています。
Tangleは迅速な取引を可能にし、手数料を無料にすることが可能な仕組みなのです。
それこそがブロックチェーンの抱える課題であり、公平性を成すためにビットコインゴールドなどの仮想通貨も生まれるようになりました。
- リアルタイムでの取引
- 取引時の手数料の無料化
Tangle(タングル)を導入するとなぜ無料で速い取引ができるのか?
ここからは、Tangleの手数料が無料かつ迅速な取引が可能となる理由を解説していきます。
Tangleが無料かつ速い取引を可能にしている大きな理由として、「DAG」という仕組みを採用していることが挙げられます。
DAGとは簡単にいえば「後戻りのできないランダムな点と線の繋がり」のことです。
ブロックチェーンは、取引を行う人と承認を行うマイナーと呼ばれる人が別々で、一方向にしか取引の承認が進みません。
一方DAGはブロックの接続が一方面だけでなく、多方面に向けて繋がることができるので、より多くの取引を承認できるようになりました。
そのため、一つのブロックで行われる承認に時間がかかっても、もう一方のブロックでは承認が完了するようになるので、取引も速くなります。
つまりDAGはマイニングを必要としないことで、決済の速度が大幅に早くなっています。
今後、DAGを採用する取引が増えていけば、データの承認時間は更に短くなっていくでしょう。
つまりTangleは、DAGという仕組みを利用してマイニングを必要としないことで、無料かつ高速の取引を可能にしているのです。
引用:ココ・コインちゃん#Voicy
DAGについての詳しい解説記事はこちらをご覧ください。
Tangle(タングル)の課題点とは
次世代のブロックチェーンとして期待されているTangleですが、課題もあります。
大きな課題として、Tangleは歴史が浅く、今のところは理想的な部分だけが取り上げられている実情があります。
Tangleを長期的に運用していくことで、ブロックチェーンのように深層の問題点が表面に現れることも考えられます。
また、IOTAに関しては日本国内の取引所で購入することができません。
BitfinexやBinanceのような海外の取引所にアクセスして、購入する必要があります。
新技術Tangle(タングル)のまとめ
既にTangleを使用しているIOTAを導入する企業も増えていて、台湾の首都である台北市はIOTAとの提携を発表しました。
技術自体は複雑ですが、実用化が進めばTangleの評価は確実に上がっていきます。
Tangleは取引の手数料を無料にすることが可能に加えて、時間も大幅に節約してくれます。
日本でもIoT家電の販売が始まり、スマホと接続すればどこにいても家電を通じて家の様子を確認することもできるようになっています。
今後の生活でIOTAネットワークが広まっていけば、モノとインターネットはより繋がっていき、取引の速度も更に上がっていくでしょう。
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